専門商社の K 社(社員数200名)は社員の定着率が年々悪化傾向にある。やる気がある優秀な若い社員が辞めていく。
社員の平均年齢はジリジリ上昇し、
そこで昨年暮れに、
1.ビジョンと理念
2.コミュニケーション
3.目標と成果
4.職場環境
5.規則と規定
6.採用と教育
7.評価・賃金・昇進・昇格
8.降格・降給
9.顧客との関係
10.ITと生産性
11.業界活動と地域社会
12.その他
「4.職場環境」のなかに数個の質問があるが、
1.あなたが働くワークスペースはどの程度快適ですか?
2.
それに対して寄せられた意見を集計すると、
・トイレの個室が少ない
・課長のトイレが長い
・トイレがウォシュレットでない
・トイレの男女が分かれていない
・化粧スペースがない
・オフィス内がいつも暑い(寒い)
・(煙草など)のニオイが気になる
・周囲の話し声が気になって仕事に集中できない
・買い物(コンビニなど)が不便
・昼食時に行けるお店が限られている
今回の調査で一番点数が低かったのが「2.
1.社内におけるコミュニケーションはどの程度円滑ですか?
2.コミュニケーションが円滑に感じないときがあるとすれば、
この質問に対しては、管理職や経営陣に批判が集中した。
・上司(社長)からのメール返信が遅すぎる
・上司(社長)からメール返信がないことがしばしばある
・上司の機嫌が悪く、
・上司が人として好きになれない
・物品購入の稟議基準があいまい。上司の気分次第である
・自分の意見が上司の段階で止まってしまい、その上に届かない
・周囲に誰もいないとき上司・同僚によるパワハラ(セクハラ、
・毎日の日報が無駄に思える
社員から寄せられたすべての問題は「解決すべき問題リスト」
「トイレがウォシュレットでない」「上司が好きになれない」「
反面で、会社や組織には問題がつきものである。よって、
深刻度の高い問題を特定し、
K 社では、「コミュニケーション」の平均点数が4.
そして、点数がもっとも低かった部署(開発部)と、
その結果、意外な問題が見つかった。
<あすにつづく>