最近は、男女ともイケメン全盛の時代。
しかし、そんな時代だからこそ、諸葛孔明(しょかつ こうめい)を見ならって、「顔」以外の選別眼を養いたいものだ。
孔明(こうめい)とは、
あるとき、地方の名士で大豪族でもあった黄承彦(こう しょうげん)という男が孔明に「うちの娘を嫁にしないか?」と言ってきた。
当時は15歳で結婚するのが当たり前にもかかわらず、
「君が嫁を探していると聞いた。私には色が黒くて醜い娘がいる。
娘の名は黄月英(こう げつえい)といい、そのとき20歳だった。父の財産目当てに寄ってくる婿候補をすべて断ってきていた。
月英自身も、自分が不美人であることを知っており、
孔明は黄承彦(こう しょうげん)にむかって「娘さんにぜひお目にかかってみたい」と言った。孔明自身もある意味で奇人である。
孔明は黄一族のもとに挨拶すべく出向いて行った。そこで、
屋敷の扉を開けたとたん、
「ウッフッフ」笑い声が聞こえた。月英の声だった。
孔明が犬をよく見てみると、
月英の仕業と知り、孔明は彼女の才能に一目惚れした。
月英は、今でいうリケジョ(理系女子)だったのだ。
つづきはあした。