今日で「がんばれ!社長」も仕事納め。今夜、最後の忘年会があって公式行事をすべて終えることになる。あとは個人的にやっておくべきことさえこなしてしまえば、元日からの三日間はのんびりすることができそうだ。
のんびりといえば、先週末は都内でセミナーを2本開催した。日曜日には上野の動物園でパンダを見た。開園と同時に行ったのでパンダは朝食中。無心に笹の葉を食べるパンダ。それに気づかず、近所を歩いているお客に向かって飼育員が「パンダを撮影されるのでしたら今が最高です。食事が終わるとパンダはすぐに寝ますから」。「え、そうなの」とばかりカメラ片手にパンダの飼育舎に人が群がる。
「食事が終わったらすぐに寝ます」とはいうものの、多少は起きているだろうと思っていたが、本当にすぐに寝た。しかも尻をこちらに向けて寝たのでカメラアングルはまったくない。寝たあとに到着した人が気の毒だったが、それが動物園というものだし、動物にお客サービスを強要することはできない。一時間してパンダ舎にもどってきた私だがまったく同じ姿勢で眠りこけていた。
「動物はのんびりしてていいね」と近所の客。たしかに表面的にはのんびりしているように見えるが、彼らなりに真剣なのではないだろうか。「のんびりしている」という開放感は、やるべきことをやり切ったあとに感じるものだから。
人間らしいこと・・・、それは先々のことを思い煩ったり希望や夢を持ったりできること。泣いたり笑ったり、怒ったり悲しんだりするのも人間の特権だ。喜怒哀楽は動物にもあるらしいが、目標に向かって希望に胸を膨らませることができるのは人間ならでは。そうした特権を存分に行使しようではないか。
経営者という立場はおのずと人間的な生き方を要求されるものだが、なかには、それに気づかずに経営者人生を漫然と過ごしてしまうこともある。今朝、「本気講座」受講者の方からこんなハガキを頂戴した。多分に謙遜も交えておられるがご紹介したい。
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先日の講義、ありがとうございました。私は経営者として10年ほどやってきましたが、受注したものをこなす仕事ですので、ほとんど受け身だけの経営をやってきたことに気づきました。いや、人生が受け身の連続だったことに気づきました。
親がいう学校に行き、学校の先生が言うとろこに進学し、上司が言うからその仕事をこなし、家族が要求するから長男らしく家業を継ぎ、お客が要望するからそれに対応する・・・。社長とは名ばかりで受け身オンリーの人生を送ってきたことに気づきました。
今回、本気講座講座のなかで作った来年からの計画書をかならず実行します。来年からは先手先手と仕掛ける経営をやります。「経営計画書」は良くも悪くもありのままの自分に気づかせてくれ、好ましい方向に自分を変えてくれる魔法の書だと思い始めています。
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パンダではなく私たちは人間だ。それらしく希望をもって生きる。そのために経営計画書や人生計画書を作ることはマストであろう。