昨日号の「がんばれ!社長」を読んでいくつかお便りが届いた。そのうちの一通がこちら。
・・・関西の K と申します。
12/15号「自慢・愚痴・悪口を上手に語る方法」の中の「会話はラリー」なのにすぐ結論を出したがる人にとって「会話はスマッシュ」という箇所、なるほどと頭を殴られた感じでした。妻との会話でも「あなたとは話ができない」とよく言われていたのですが、自分では何を言っているのか理解に苦しんでいたのです。
しかし、私の話し方が常に「スマッシュ」な為、会話が成立していなかったのだと思い知らされました。今夜帰ってからラリーが出来るよう心がけたいと思います。これからも楽しく購読させていただきます。ありがとうございました
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K さんの昨夜のラリーはうまくいっただろうか。我が家では最近、反対に私がスマッシュを打ち込まれることが増えており、長年一方的に打ち込んできたお返しが来ているように思う。スマッシュをスマッシュで返すのでなく、スマッシュから再びラリーにもちこむ高度な技をマスターせねば。
さて、一昨日に続いてタイについて書いてみよう。
2004年初頭、タイで不動産ビジネスをしておられる S 社長のお誘いで「ソンクラーン」(水かけ祭り)にあわせて出向いたのが私にとって初めてのタイ旅行だった。バンコクの暑さ、水かけの無礼さ、料理の鮮烈さ、人々の笑顔、数々の仏教寺院にタイ式マッサージ、それに優美な水上マーケット、すべてが印象的なところで感動した。
次のバンコクは2009年10月。Y さんや O さんなど バンコクの起業家数人が立ち上がり「タイ王国和僑会」を立ち上げるというので応援に行った。「和僑会」(わきょうかい)とは、香港在住の日本人経営者・筒井修さんが2005年に手弁当で立ち上げた起業家ネットワークのこと。主にアジア全域で活躍中の日本人起業家の相互扶助の会で、香港、深セン、東莞、上海、北京、大連、広州、タイ王国、シンガポール、ジョホールバル、プノンペン、ヤンゴン、ロスアンジェルス、東京、名古屋、北海道、東北、関西、岡山、京浜多摩、新潟、長野諏訪など20か所以上の国と地域で活動する会にまで発展した。
バンコク講演の前夜、私は香港とマカオに立ち寄った。「フェルナンド」というポルトガル料理の人気店で調子にのって食べ過ぎたようで、腹痛を起こした。バンコクに着いてからも丸一日何も食べず、ベッドに横たわっていたことを思い出す。幸い、講演会では無事に役目を果たし、ホッとした。このとき初めて女性起業家 K さんと出会っている。彼女が経営する寝具店は伊勢丹バンコクにも店を構え、売上げを着実に伸ばしていた。このときのご縁で彼女は日本に一時帰国されるたびに私のセミナーを受けてくれるようになった。
翌2010年3月は、東京にいる友人の T さんとふたりでタイ王国和僑会の例会でダブル講演を行った。講演の翌日、留学エージェントを立ち上げていた H 社長のオフィスを訪問。そのときには「和僑会って何ですか?」と言っておられた H 社長が来期(2016年)のタイ王国和僑会の会長に就任されるわけだから、出会いはおもしろい。さらに女性起業家 O さんの店舗など4か所のオフィスを見させていただいた。タイの放送局に出向きラジオ番組にも生出演させていただいた。S 社長の引率でチェンマイにも出向いている。タクシン派のデモ騒動でバンコクが騒然としていたときでもある。
2013年11月は、バンコクで和僑会世界大会があり私も分科会講師として参加した。世界大会には過去最高の1,100名超の参加があり、人の熱気にあてられた。大前研一氏がゲスト講演されていた。これだけの規模のイベントを見事に仕切ったタイ王国和僑会幹事諸氏の連帯感の強さは見事だった。その翌日には疲れもみせず「がんばれ!社長 経営計画講座」を受講してくれた。
そして2015年12月(先週)、2年ぶり5度目のバンコク訪問を行った。ネットでスクンビットにあるホテルを取ったが、少しずつバンコク市内の地理も頭に入り、一人で地下鉄移動も出来るまでになった。現地で何度も顔をあわせてきた経営者の皆さんの顔と名前が一致しはじめた。
今回の経営計画講座には9名が参加された。おおむね30代から40代で、女性3名、男性6名。業種は、人材派遣、留学エージェント、レストラン、出版、タイ式マッサージ店、小売業、製造業、コンサルタントなど様々。100人規模の会社から自営業まで企業規模も多彩。日本から遠く離れたバンコクの地でビジネスをしていることだけが接点なのだが、絆がどんどん強くなっているように思う。
<つづく>