●時々、ビルの入り口に「営業お断り」のステッカーが貼ってあるのを見ることがある。
「アポイントがない飛び込み訪問は入居者のご迷惑になりますのでご遠慮ください(ビルオーナー)」と書けばよいのに、単に「営業お断り」とは、民間企業らしからぬおかしなビルだ。
●でも、たしかに程度の低い飛び込み訪問に辟易することがあるのも事実で、先日もこんなことがあった。
「ドンドン」とけたたましいノックの音。「どうぞ」と返事する間もなく入室してきて、「社長いる」とすごみのある低音ボイス。まるで刑事が聞き込み調査にやって来たようだ。
●奥で原稿を書いていた私は「なんだろう」と思わず身構えた。でもやましいことはしていないつもりなので、それに構わず仕事を続けることにした。やがて会話の内容から、事務機販売の営業だとわかった。
●「また表敬訪問に来ます」とパンフレットと名刺を置いて帰っていったが、私は対応したスタッフに、「次回はきっぱり断って」と伝えた。
仮に事務機が必要になったとしても、マナーが悪い人とはつき合いたくないからである。
ふと彼の名刺を見たら、肩書きが「代表取締役 社長」とあり、再び驚いた。社長自ら飛び込みとは、起業したてか、業績が厳しくてそうせざるを得なくなったかのどちらかだろう。
●彼が言っていた「また表敬訪問します」とは便利なことばである。
いかにも相手を敬っているから次回も挨拶に伺うと言っているかのように聞こえるが、実態は売り込みである。自分の都合なのだ。
これは「表敬訪問」とはいわず、許可のない「飛込訪問」なのである。
●「表敬訪問」とは、良好な人間関係や信頼関係を築くための訪問のことで、売り込みが目的ではない。
昭和を代表するコンサルタントの一人・一倉定氏は「穴熊社長には決してなるな!」と教えた。
社長は、穴熊のように会社の中に潜んでいてはいけないという。一週間のうち社内にいても良いのは一日だけで、あとはお客様を表敬訪問するのが社長の仕事だと説いた。
●一倉氏による「表敬訪問」の定義はこうなる。
1.会社に出社しない
社長が客先を表敬訪問する日は、朝、会社に行かない。行ってしまうと結局いつもの仕事が始まってしまうからである。
2.アポイントはとらない
先方の社長にアポを取ると、相手もこちらも行動の自由が奪われる。表敬訪問なので相手が不在でも構わない。その時には名刺に日時とメッセージを書いて置
いてくれば充分目的は果たされる。
3.一人で行く
我が社に対する期待や不満など率直な気持ちを聞くのが目的だから、こちらは社長一人で訪問する。もし秘書や担当者を同行したら、相手もこちらに配慮して
本音を聞かせてくれなくなる。
4.相手の要望のみを聞く
こちらから何かを伝えに行くのではない。相手の声を聞きに行く。
伺った内容は必ずメモし、業務に反映させなければならない。
聞くだけ聞いておいて何もやらない、と思わせたら逆効果になりかねないからだ。
5.繰り返し訪問する
定期的に訪問を繰り返すことによって、相手は徐々に友好度を増す。本音を聞かせてくれる可能性がその都度上がっていく。
うれしい話ばかりでなく苦情めいたことを聞かされても、それこそ聞きたかったことだと喜んで聞こう。
6.滞在時間は短くする
30分以上おじゃましてはいけない。目安は 10分だが 5分でも充分な話が聞けることも多い。仮に何かの話題で盛り上がったとしても長居は無用。
「あの社長が来たら長くなる」と思われたら居留守を使われたり、迷惑がられたりする。友好度を上げるには一回あたりの時間を短くしよう。
「ちょうどいい。きりがついたので、近くで軽く一杯やりませんか」と誘われても、表敬訪問なのでその日は断る。一回で一気に仲良くなることが目的ではな
い。
●トップ(社長)が行う”トップセールス”とは、この「表敬訪問」が基本である。その延長でトップ同士の大型商談が行われる場合もあるが、それは日頃の表敬訪問のなせるわざである。
業績が厳しいからと社長も一人の営業マンとして不器用に「飛込訪問」して歩くことは、本当の非常事態だけのことにしたい。
■■■今日のおすすめ情報■■■
そろそろ役員報酬を改定する時期。正しい決め方をしてますか(武沢)↓
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■日本唯一の書『社長・重役報酬の正しい決め方』
社長として自らの報酬を幾らにすべきか、ウチの重役には…?
40年にわたって定期的に「役員報酬実態調査」を実施してきた賃金管理研究所が、社外秘扱いの社長・重役の報酬・賞与・退職慰労金その他の上手な決め方を
解説した書。2011年度実態調査付
http://www.jmca.net/books/yakuin/kk.php?&id=244
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<武沢イチオシ>
★「がんばれ!社長 本気講座」第2期生募集中!(5月開講)
⇒ http://www.e-comon.co.jp/session/?p=2182
★短期集中型の「本気講座合宿」も開催します。
・東京合宿 5月19日(土)・20日(日)
・名古屋合宿 6月16日(土)・17日(日)
⇒ http://www.e-comon.co.jp/session/?p=1875
――――――――――――――――――――――――――――――――――
■夏だ!あなたも「がんばれ!社長」に広告を出しビジネスを拡大しよう
――――――――――――――――――――――――――――――――――
夏のモニター特価キャンペーン(10%off)開催中 ※初掲載の広告主限定
<3回掲載でこのお値段>
ヘッダー広告 47,520円 記事中広告 25,920円
フッタ広告 10,584円
<ご予算があればこちらがオススメ>
号外広告(通常号外 205,200円、簡易号外 97,200円)は1回配信
※料金はいずれも税込価格
※「通常号外」は早朝配信、「簡易号外」は夕方配信
※「号外広告」は貴社独占広告ですので、最も効果が高くお勧めです。
また「号外広告」は、全面的に武沢が執筆いたします。御社の製品サービスを告知したHPアドレスと訴求点をメールでお知らせ下さい
※どうしてよいか分からないという方は広告事務局までお問い合わせを。会社名、担当者名、リンク予定URL、掲載ご希望日などを記入の上、メールをお送りく
ださい。
★詳細説明→ http://www.e-comon.co.jp/koukoku/
ご希望の方には見積書、提案書、メディアガイドをお送りします。
★連絡先:info@e-comon.co.jp、電話 052-968-2082(広告担当まで)
★がんばれ社長!広告とは ⇒ https://e-comon.jp/ad/
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
このメールマガジンは「元気が出る社長メルマガ」をスローガンに毎日配信しています。よろしければ、お知り合いの方々にも是非転送して教えてあげて下さい。
【発行者】有限会社がんばれ社長 代表取締役 武沢 信行
〒460-0002 名古屋市中区丸の内3-15-20 丸の内三幸ビル3階
【メルマガ登録・解除】 http://www.e-comon.co.jp/session/?page_id=3094
または、 info@e-comon.co.jp宛てに登録・解除依頼メールをお送り下さい
【公式ホームページ】 http://www.e-comon.co.jp/
【メルマガバックナンバーを見る】 https://e-comon.jp
【「がんばれ!社長」の通販サイト】 http://ganbare.pk.shopserve.jp/
【武澤 信行の電子小説シリーズ】 http://e-comon.co.jp/pv.php?lid=4214
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
【編集後記】
◆iPad での読書と電子新聞、とても重宝しています。あと映画や音楽もiTunes ストアで買ったり借りたりしています。
次に私がやりたいのは講演やセミナーを iPad ひとつでやること。それと、メルマガや号外の原稿作成も iPad だけでやれるものかどうかテストしてみます。稼働率高いです。