●動画サイト「Hulu(フル)」が昨年末、日本に上陸した。
月額1,480円で国内外の映画やテレビドラマが視聴できる。ネット環境さえあれば、テレビやパソコン、iPhone などのスマホやタブレットで番組が見られるようになるのだ。
●私もさっそく登録を完了した。パソコンと iPhoneで映画を楽しもうという寸法だが、今のところ時間の余裕がまったくない。
したがって、しばらくの間は成り行きを注目するにとどまりそうだ。
●まだまだコンテンツの質量ともに満足いくものではないが、今後は映画の「Hulu」が音楽における「iTunes」のような存在になるのではないだろうか。
★Hulu → http://www.hulu.jp/
●あなたが熱烈な映画ファンならこれは喜ばしいことだが、もしそうでもないのなら「Hulu」の契約には慎重になろう。
パソコンでも iPhoneでも映画が観られることがあなたにとって本当に好ましいことかどうか、である。
器や場所をたくさん与えると、それを一杯に使ってしまうのが人間の性(さが)だ。
●かつて「味の素」はキャップの穴を大きくすることで消費量を増大させた。
アメリカの「ウォルマート」では、ショッピングカートのサイズを大きくして、電子レンジなどの大きな商品の売上げを50%もアップさせた。スナック菓子の大手米国フリトリーでは、新しい大型サイズの袋を追加したが、既存の商品ラインナップの市場を奪うことなく売上げを伸ばした。
(『エクセレントな仕事人になれ』トム・ピーターズ著より)
●「Hulu」の登場によって映画関係のビジネスは市場を膨らますことだろう。
だが、それによって何の市場が奪われるのだろうか。また、あなたの24時間の時間枠のうち、「Hulu」を楽しむ時間が何の時間と交換トレードされるのかをよく吟味しよう。
もし、ぼんやりしていた時間がすごく楽しい時間に変わりそうなのであれば、今すぐ飛びつくのも悪くない。