●今日はあなたに新刊書『吉越式クラウド仕事術』をご紹介したい。
パソコンとiPhoneやiPadを駆使し、EvernoteとGmailをフル活用すればすべての情報をデッドライン(締切日)管理できるようになる。
そうすれば仕事の生産性がいちじるしく向上する、と語る著者。それによって長年愛用してきた本革カバーの手帳も今年から使わなくなったとも言う。
●この分野の類書はたくさん出ているが、この本の特徴はハードやソフトの紹介にあるのではなく、吉越氏の仕事術の精神を学ぶところにある。
それは、仕事=情報=書類(メールやデータ含む)であり、それらをデッドライン(期限)管理して生産性を高め、残業をなくし、ワークライフ・バランスをとった人生を送ろう、というメッセージでもある。
●「死ぬ気で働こう。ただし、それは18時まで。残業はしない、させない。お互い18時まで命がけで勝負しよう!」というメッセージは分かりやすく、かつ誰もが歓迎するものだろう。
★『吉越式クラウド仕事術』
→ http://e-comon.co.jp/pv.php?lid=2926
●すでに著者をご存知の方も多いと思うが、改めて「吉越事務所」のホームページにある情報をここにご紹介しておく。
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1947年千葉県生まれ。ドイツ・ハイデルベルク大学留学後、72年に上智大学外国語学部ドイツ語学科卒業。極東ドイツ農産物振興会、メリタジャパン、メリタ香港の勤務を経て83年にトリンプ・インターナショナル(香港)に入社、リージョナル・マーケティングマネージャーを最後に86年よりトリンプ・インターナショナル・ジャパンに勤務。
87年代表取締役副社長、92年に代表取締役社長に就任し、2006年に退任。同社は毎日開催される早朝会議での即断即決経営を武器に19年連続増収増益を達成。2004年には「平成の名経営者100人」(日本経済新聞社)の一人に選出された。2008年、第37回ベストドレッサー賞<政治・経済部門>を受賞。
現、吉越事務所代表。現在、東京と、夫人の故郷である南フランスの2か所を拠点にしつつ、国内各地で幅広く講演活動、執筆を行う。
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●「デッドライン仕事術」や「プロの整理術」など私も吉越氏の著書を何冊か読んできた。
1947年生まれ。還暦を過ぎた経営者でありながら時代をリードしている。そういう点においては、武蔵野の小山社長(1948年生まれ)ともども、ファンが多く影響力が大きい。
●『吉越式クラウド仕事術』は一読の価値があるが、すでに知っていることや、私のやり方の方がもっと良いと思えることもあった。だが、一つでも二つでも私の仕事のやり方に直接影響を与えることが出来れば、それだけで「★★★★★」あげてもよいだろう。
●氏のお気に入りはMacパソコンとGmailとEvernote。
iPhoneやiPadアプリもたくさん使っておられるようで、「デジタルツールを駆使すれば紙の手帳が要らなくなる」と持論を展開する。
だが、「紙の手帳が要らなくなる」という点には私は賛成しない。過去、何度か紙の手帳を放り投げてデジタル一本にしてみたことがあるが、その都度、紙の手帳にもどってきた。
●紙の手帳には思い出が蓄積されていく。そのページに書き込みしたときの気温や気分まで再現できる。デジタルは便利な反面でそうした感覚が養われない。
目標意識を持続させるためにも、あえて不便な紙の手帳を使うほうが良い。ただ、どちらが優れているかという問題ではなく、デジタルとアナログは互いに補完しあうものだと思う。
●日々のTO-DO管理や経営目標、人生目標の追求という部分は紙の手帳が良い。しかし、TO-DOのかたまりである「プロジェクト」を管理したり、計画立案する段階ではデジタルツールが威力を発揮する。だったら、両方を使えばよいというのが私の結論だ。
●iPhoneにすべきかiPadにすべきか、はたまた他のスマートフォンか。
それすら迷ったらとりあえず全部買って、試してみる。使い分けてもよいし、使えないと思ったらすぐに売却すればよい。(それは吉越氏も本でそう述べている)
●デジタル仕事術に関する本はすでにたくさん発売されているが、ある程度の年齢に達した方の、しかも現役経営者が書いている本は希有である。負けちゃおられない、という気にもなれる。
読後、何げなくFacebookで検索してみたら著者を発見した。そこで、「この本を読んで参考になりました」とごあいさつしたところ、「ありがとう!参考になる点があれば幸いです」と返答がきた。
レスの素早さに氏の仕事術の姿勢があらわれていた。
★『吉越式クラウド仕事術』
→ http://e-comon.co.jp/pv.php?lid=2926