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どれになさいますか?

例えば中国ビジネス研究会に参加したとする。ものすごく盛り上がって、「よし、我社も中国に進出しよう」と思ったとする。

問題は次のアクションだ。
多くの経営者は何もしない。そこで止まるのだ。次の何かの機会を待ってしまうのだろうか。

誰かが用意してくれたお膳立て。

・出された料理メニューの中から食事を注文する
・パックツアーのカタログを見て旅行を計画する
・「MBA達が読んでいるビジネス書100」 から本を買う
・学校の先生が選んでくれた中から進む学校や企業を選ぶ
・コンサルタントがいてなぜ倒産したんだ、と言う
・・・etc.
何かに依存しすぎていないだろうか。

たしかに専門家がおすすめするメニューの中から意思決定すれば効率的に違いない。だが、ビジネスや経営に「正解のメニュー表」も「あなた専用のコースメニュー表」もない。周りがどれだけお膳立てしてくれて充実した勉強をしようが、どれだけ準備と計画に万全を尽くそうが、最後はあなたの主体的行動がなければ何も始まらない。

昨今の経済情勢にあっては、昔のような“お勉強大好き社長”とか“セミナー荒らし社長”こそ減った。だが、依然として自立的な行動を目の前にして、延々と準備と学習だけを行う経営者がいる。事前準備シンドローム(症候群)、計画立案シンドロームになってはいけないのだ。

例えば外国視察ツアー。外国の市場や企業を歴訪し、現地のキーマンと名刺交換やメールアドレス交換までする。ところが実際にそこから次のアクションを起こし、実際にビジネスを開始するに至るケースは極めて少ない。

誰かが企画してくれた視察ツアーに参加するまでは良い。だが、いつまでもそうした機会を待たなくとも、必要なキーマンを捜し求めに現地に単独でフライトするような気概ある人が成功するに違いない。

また、あなたのそんな本気さを見抜いた誰かが、きっとあなたを応援してくれるに違いない。正解は自分でさがし求めるもの。
出されたメニュー表の中から将来を選択するということはあり得ないのだ。

幕末の志士たちは、藩という枠を飛び出し、国家のシナリオを自らが書き、脚本どおりに自らも生きた。準備と練習だけではなく、毎日が本番でもあった。いまの時代に必要なのは、そうした主体的な生き方なのではないだろうか。