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続・彼の目標星取り表

9月30日号のつづき。まずは「あらすじ」を。

「彼」は以前から月間目標をたてるようにしている。3×3の9マスのマンダラチャートの中心角に月間スローガンを書き、周囲の8マスに目標を書く。従って毎月8個の目標になるわけだが、月によって目標個数は若干変動する。

今年も10月に突入し、いよいよ第4コーナーを回ったわけで、「彼」は今年の目標達成の状況を調べてみることにした。

1.月初めにつくった目標が何個あるか
2.そのうち実際に行動したものが何個あるか(実施率・・・2÷1)
3.そのうち何個が目標を達成したか(達成率・・・3÷2、3÷1)

結果は次のようになった。

9月:目標14個 実施7個 達成2個
(実施率50%、達成率29%・14%)

8月:目標9個 実施5個 達成3個
(実施率56%、達成率60%・33%)

7月:目標9個 実施5個 達成1個
(実施率56%、達成率20%・11%)

6月:目標9個 実施5個 達成2個
(実施率56%、達成率40%・22%)

5月:目標8個 実施5個 達成0個
(実施率63%、達成率0%・0%)

4月:目標7個 実施5個 達成0個
(実施率71%、達成率0%・0%)

<半年間の通算成績>
目標56個 実施32個 達成8個
(実施率57%、達成率25%・14%)

うすうす問題があるとは分かっていたものの、こうして客観的な数字をみて「彼」はぼう然としてしまった。実施率が57%ということは、「今月はこれをやるぞ」と決めたものでも、実際には手つかずのものが半分近くあるということだ。達成率にいたっては、25%と14%。目標達成に向けて行動を起こしたもののうち、25%だけが達成する。行動を起こしていないものも含めると14%だけが達成しているというわけだ。

もし企業が「予算対比25%だ、14%だ」と言っていたら倒産してしまう。ただ「彼」の場合は、業績目標はほぼ毎月達成しているので財務面での倒産リスクはない。それにかわって「目標マネジメント」においては倒産寸前企業と変わらない状態なのである。自分では毎日一生懸命やっていると信じていたから、この現実は受け入れがたいものだった。

そこで「彼」は、何が未着手、未達成なのかを調べてみた。すると、毎月同じようなことを目標に掲げ、毎月同じように未着手をくり返していることがわかった。それは次のようなものだった。

<着手しているが頻繁に未達成のもの>

1.セミナー集客・・・着手しながら毎月集客数は未達成
2.減量目標・・・運動は計画通りだが結果が伴っていない
3.読書目標・・・毎月6冊読むと決めているが頻繁に未達成

この3つについては、やり方を変える必要があるということだ。

<着手すらしていない目標の主なもの>

1.新ジャンルセミナーの企画開発
2.広告代理店表敬訪問
3.スマホ向けメルマガの創刊
4.新教材の開発
5.コンサルティング新メニューを開発・リリースする

この5つについては、どのようにしたら着手できるかが問題である。

「彼」は、毎日使っているタスク管理アプリの履歴を調べ、仕事の使用時間分析をすることにした。平均して8時に出社し19時まで働く。うち休憩の1時間を除けば正味10時間。ひと月は平均25日働くので、月間で250時間になる。その内訳は次のようになった。

<内訳>(多い順)

1位:メルマガ(2時間/日、50時間/月)
2位:セミナー開催/準備(2時間/日、50時間/月)
3位:コンサルティング面談、会議(1時間/日、25時間/月)
4位:計画とレビュー(45分/日、18.8時間)
5位:メール対応(40分/日、16.8時間/月)
6位:移動(通勤は含まず)(40分/日、16.8時間/月)
7位:来客対応/打ち合わせ(30分/日、13時間/月)
8位:広告原稿作成(30分/日、13時間/月)
9位:ヨガ・運動(30分/日、13時間/月)
10位:読書(20分/日、8.3時間/月)
11位:情報収集、ネットサーフ(20分/日、8.3時間/月)
12位:スタッフ・税理士ミーティング(15分/日、6.4時間/月)
13位:ホームページ/ブログ/SNS (15分/日、6.4時間/月)
14位:企画開発(10分/日、4.2時間/月)

合計 250時間/月

「彼」は遊んでいるわけではない。サボっているわけでもない。かなり一生懸命にやっている。ただ、彼が望んでいる目標のすべては14位の「企画開発」の時間で遂行されるべきものだが、現実には4.2時間しか割かれていないことがわかった。

10月を迎えて彼は時間の組織化を再構築することにした。

<増やすもの>
・14位「企画開発」の時間を6倍の25時間にする
・10位「読書」の時間を3倍の25時間にする

合計37時間を捻出する必要がある。10時間勤務換算で3.7日分をどう
ひねりだすか。

4位:計画とレビュー(45分/日、18.8時間)→14.5時間に
5位:メール対応(40分/日、16.8時間/月)→12.5時間に
7位:来客対応/打ち合わせ(30分/日、13時間/月)→8.3時間に
11位:情報収集、ネットサーフ(20分/日、8.3時間/月)→4.2時間に
12位:スタッフ・税理士ミーティング(15分/日、6.4時間/月)→ 〃

これらで20時間浮く。それでもまだ17時間足りない。聖域だと思っていた1位~3位までの時間にもメスを入れ、時間を捻出することにしよう。そこで「彼」はメルマガ発行を2時間から1.5時間にする取り組みを10月からはじめた。それによって生み出した毎日30分という資源を割り当てれば、時間不足の問題は解消されるはずだ。

そんな「彼」が10月においてどのような成果を生み出すか、密かに注目している。