●岡田ジャパン無念!そしてありがとう。
昨日の試合結果についてはこんなに悔しいことはないが、ネットでこんなすがすがしい記事を見つけた。
・・・バーをたたき、上方に大きく弾んだ自らのシュートに、駒野は天を仰ぎ、頭を抱えた。うつむいてセンターラインの仲間のところへ戻る駒野を抱きかかえるようにして迎え、列の中へ招き入れたのは、大会前にその腕からキャプテンマークを剥奪された中沢だった。
5人目のキッカー、カルドソが決勝のゴールを決めると、歓喜の輪を抜けだし、1人のパラグアイ選手が駒野に駆け寄り、額をすりつけるようにして何かを語りかけた。自身4人目のキッカーとして落ち着いてゴール中央にPKを決めたアエドバルデスだった。おそらくスペイン語だったのだろう。駒野は何を言われているのか分からないはずだが、しきりにうなづいていた。気持ちは通じていたのだろう。
一番長く駒野の肩を抱いていたのは、松井だった。そして駒野以上に泣いていた。何も言わず、しゃくり上げ、ただただ肩を抱き続けていたようにみえた。そして逆の肩を、阿部が抱いた。
・・・
★産経ニュース
→ http://sankei.jp.msn.com/sports/soccer/100630/scr1006300737063-n1.htm
アエドバルデス選手にとって駒野選手は、直接身体をぶつけあって戦った相手とはいえ、PKを外した相手をなぐさめる行為は大いに称えられるべきだと思う。
昨日のマン・オブ・ザ・マッチは本田選手に与えられたが、アエドバルデス選手に与えられてもよかったのではないか。
★アエドバルデス選手
http://southafrica2010.yahoo.co.jp/photos/detail/20100625-00000021-jij_vanp-socc.view-000
●今まで私は、W杯で負けたチームの選手が目を真っ赤にしている光景を何度も見てきた。だが、負けたチーム全員が泣いているのは見た記憶がない。
敗戦が決まった瞬間、駒野が、松井が、大久保が、遠藤が、中澤が、阿部が、闘莉王が、長友が、川島が・・・みな泣いている。
本田にいたってはカメラに写らないところに行ってしまったようで、しばらく顔を見せなかったし、岡田監督やキャプテンの長谷部はインタビューに声をつまらせた。
●選手たちの涙を見て、こちらまで目頭が熱くなった。
私は、一緒にテレビ応援していた長男(20)に涙を見せまいと思っていたが、「じゃ、寝るわ。おやすみ」と言う息子の目も真っ赤だった。
●選手の涙が意味するものは何だろう。
「もっとやれたのに・・!」という悔し涙か、PKを外した選手が号泣している気持ちをおもんばかっての涙か、はたまたこのメンバーと一緒にもうサッカーができなくなる寂しさなのか。
きっと、あらゆる気持ちが複雑に入り混じっての涙だろうが、W杯で全員が泣いたことは歴史に残る。
●4年前のドイツ大会や12年前のフランス大会では、世界の壁の高さの前に呆然とするばかりの日本。泣く気力さえ与えられなかったことを思うと、今回の日本代表は泣く資格があった。
●昨日の試合について、ヨーロッパ諸国ではおおむね賞賛されているようだが、ブラジルは手厳しく、「技術的に低レベル」と酷評された。
また、韓国マスコミは昨日の試合を「窒息サッカー」と報じ、オランダ戦やデンマーク戦で見せたサムライ攻撃ができなかったことを批判した。
●いずれにしても今大会で、日本のサッカーを世界にアピールすることが出来た。次の大会ではもう一段ステップアップしてほしい。
だが、アジアのなかで虎視眈々と日本の座をおびやかす国がたくさんあることを忘れてはならない。
●オシム監督が目指した”走るサッカー”、岡田監督が目指した”組織で守るサッカー”はいずれも一定の成果があったと思う。
次は誰が日本代表の監督になり、どんな選手構成でチームを形成するのか今から楽しみである。
★こうなれば、今大会は「がんばれ!パラグアイ」
「がんばれ!アエドバルデス」といきたい。
→ http://mainichi.jp/enta/sports/news/20100630k0000e050020000c.html