某月某日正午前。都心の研修ホテルには各地から集まった受講者8名(女性1名)が定刻前に勢揃いした。バッグからノートパソコンを取りだし、電源を確保する。Wi-Fi 環境も確認し、一泊二日の「経営計画合宿」が始まった。
講師の武沢がオリエンテーションセミナーを始める。
「経営とは何か」「経営計画とは何か」「この合宿では何をするか」といったことを20分で話した。次に参加者ひとりひとりが自己紹介と今回の合宿参加の目的や決意を述べた。
「広島を今朝出てきました」という M 社長(女性)は「初日の始まりが正午なので前泊しないで済みました」と笑う。事務機リースの会社を10年近く経営し、黒字体質は定着しているが個人事業の域を出ないので、今回初めて経営計画を作って飛躍のきっかけにしたいという。
茨城県で鋳鋼加工業を営む U 社からは U 社長と W 工場長、U 技術部長の三人が参加された。次の社長候補者が数人いるそうで、今回はそのうちの二人を引率してきた、と社長が挨拶された。
埼玉で税務/経営コンサルティング事務所を経営されている K 専務はまもなく事業承継を受ける立場であり、今回の合宿には新たな成長戦略を打ち立てるために参加された。紺屋の白袴というが、自社の経営計画書をつくるのはこれがはじめてだと言う。また、都内で歯科医院を4店舗もつ K 社長は、従来のワンマン経営から全員参加型経営に切りかえるきっかけとして経営計画書づくりに取り組みたいと挨拶された。
都内で人材派遣会社を経営する T 社長は30年前の創業時から経営計画書を作ってきたベテラン社長。一倉定先生から直接経営を学び、経営計画づくりも一倉流というのが自慢。今回は、予実管理の仕組みやハンディタイプの経営計画書づくりを学ぶためにこの合宿に参加した、と挨拶された。
千葉県からはタレント・モデル事務所の Y 社から E 本部長 が参加された。オーナー社長のもと、経営の実権は E 本部長に委ねられているという。今までに経営計画書は 見よう見まねで作ったことが何度かあるが、社内発表するにはいたっておらず、今回の合宿で発表できるものを完成させたいという。ちなみに翌月早々には発表会場を押さえてあるそうで、必ず作らねば帰れないという。
いよいよ講座が始まった。
最初の講義は1時間かけて「経営計画書の仕上がりイメージ」を確認した。サンプル経営計画書にあるたくさんの記入例のなかから、自社に応用可能なものをピックアップし、付箋を貼っていく。利用できるものは大いに利用することで、完成までの道のりが大幅に短縮できるからだ。
次の2時間で「経営理念と経営方針」を作成した。すでに理念がある会社は「経営方針づくり」に時間を割いた。次の3時間をかけて「財務目標」を完成させた。最初に決算書の見方を確認し、重要な経営指標を五つほどマークすることにした。それを意識しながら5ヵ年の中期数値計画づくりを行い、初年度の今期に関しては月別予算に落としこんで計画を作った。それにより、予実管理を行いやすくするためだ。
夕食のあと、2時間半を割いて「顧客創造計画」を学んだ。売上げを伸ばすための新しい手の打ち方を学び、自社で実践できる計画を選んでそれを具体的にした。
<初日の成果物>
・経営理念と経営方針の完成
・五ヵ年数字計画の完成
・今期月別損益計画の完成
・今期顧客創造計画の完成
21時。
各自、部屋に荷物を預けビールバズに向かった。ビールを飲みながらのバズセッション(おしゃべり)、略して「ビールバズ」は「がんばれ!社長」経営計画合宿の人気メニュー。ビール以外のソフトドリンクでも構わないし、中には郷土の地酒やワインなどを持参する”猛者”もいる。稀にビールバズを欠席される方もいる。その時間に計画づくりを進めたいというわけだ。もちろんそれも自由である。
東京合宿の場合は、月島のもんじゃ焼き店でビールバズを行う。名古屋の場合は研修ホテル自体に入浴施設と談話室があるので、そこでビールバズをする。大阪合宿は来月初開催なのでどうなるかは未定。こうして、初日は23時頃解散し、各自、個室で休む。
二日目は午前7時に会議室に集まる。30分間の早朝読書を行ってから朝食。8時半から二日目の講義が始まる。午前の第一部は、「人材マネジメント計画」。おもに人材育成の進め方や評価制度の導入について計画を練っていただく。
午前の第二部は「発表会&予実管理システム」。経営計画発表会のやり方や、月次会議・ミーティングの体系を整理した。年次、半期、四半期、月次、週次、日次でやるべきことを決めていただく。これによってはじめて「経営計画書」の達成が見えてくるのだ。
昼食をはさんで二日目の午後は、2時間ほどかけて遅れている作業を取りもどす時間にあてる。どんな作業を行っても構わないので、なるべく、持ち帰り宿題が出ないようにしていただきたい。
「ちょっと相談が・・・」という方は15分以内であれば何度でも武沢をロビーに呼び出して相談できる。
最終講義では、今回の合宿の成果確認を行う。完成させたものは何か。未完成なものがあれば、それは何か、いつ完成させるかをご発表いただく。武沢の激励スピーチのあと記念撮影して合宿終了。
閉会後も半年間は Facebook を通して経営計画書に関する質問がなんでもできる。また合宿受講者は閉会後一年以内に開催する経営計画発表会に武沢を5万円(交通費別)で呼ぶことができる。普段の講演料が30万円(税別、交通費別)なので、相当お得だ。
15時解散。あと片づけを始めていたら、「武沢さん、このあと懇親会はないのですか?」と広島の M 社長。彼女は昨夜のビールバズを欠席し、自室にこもって数字計画を完成させていたためビールバズに参加していない。急きょ希望者だけで近所の焼肉店に向かった。やるべきことをやりきったあとの生ビールにカルビはまた格別だ。
「がんばれ!社長」は、こうした経営計画合宿を東京・大阪・名古屋で定期開催している。何度でも足を運んでいただきたいことから、宿泊料、食費込みの合宿費用は、合宿施設の値上がりなどがない限り当面の間、今のまま(東京・大阪95,040円、その他75,600円)を据えおく予定。8月6日(金)、7日(土)の東京合宿はすでに満員だが、こちらの合宿は現在募集なのであなたも検討されてはいかがだろう。
・8/28(金)、29(土) 名古屋合宿【残席2】
http://www.e-comon.co.jp/session/?p=5238
・9/11(金)、12(土) 大阪合宿【鋭意募集中】
http://www.e-comon.co.jp/session/?p=5700
・11/20(金)、21(土) 東京合宿【近日募集開始】
ホームページ準備中
・12/5(土)、6(日) 名古屋合宿【近日募集開始】
ホームページ準備中
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