●東京にオフィスと書斎、それに住まいも兼ねたマンションを借りて丸三年経ったが、東京がますます気に入ってきた。
「その年令(55才)で単身生活は大変でしょ?」と聞かれたことがあるが、全然そんなことはない。むしろ若い頃から一度は東京で生活したいと思っていたので、ようやく実現した今、東京での生活を存分に楽しまねば、と思っている。
●ミーハーのおのぼりさんかも知れないが、平成時代の六本木ヒルズや東京ミッドタウンの手前に昭和の東京タワーがあり、その手前に江戸時代の芝・増上寺がある。ふと脇をみれば、国会議事堂があり、その横には皇居と東京駅。こんな近代と古典の配置の妙は、世界のどの都市でもまねできないだろう。
●たとえば、以前に行った古代都市ローマにはものすごい歴史があって感動したが、東京に匹敵するような近代の部分が乏しい。
また、アメリカのニューヨークやボストン、ロサンゼルス、サンフランシスコ、ラスベガス、中国の上海や香港も好きな街だが、東京と比べてしまうと、歴史や文化の厚みという点で見劣りする。
その点、唯一北京が東京と肩を並べられる可能性をもっているが、近代化の遅れと環境・衛生・治安の見劣りは隠せない。
●そんな魅惑の街・東京だが、当然のことながら住んでみると欠点も目立つ。今、最も私の頭をいためている問題は「騒音」。
虎ノ門、慈恵大学病院の真ん前のマンションにいるのだが、この3年間で周辺に5つのビルやマンションが建った。
●そのたびに、ビルを解体する音やコンクリートをはがすドリル音が朝8時から夕方6時まで延々と続く。
最新の防音設備をほこるマンションの最上階にいるのだが、耳栓なしではうるさくて仕事にならない。
今度の契約更改のときには、騒音の心配がなさそうな下町に引っ越そうかと思うほどだ。
●さてそんな東京に、2016年五輪を招致しようと、IOC評価委員会を招いてのプレゼンが今日から都内で始まった。視察は四日間続く。
2008年6月4日、当初7都市が立候補していたが、プラハ、ドーハ、バクー(アゼルバイジャン)が落選し、4都市が最終候補に残った。
評価得点の高い順に、東京(8.3)、マドリード(8.1)、シカゴ(7.0)、リオデジャネイロ(6.4)である。
東京が最高の評価を得たわけだが、それぞれに大きな課題を抱えており、それをどう払拭してゆくかが今後の勝負を決める。
●リオデジャネイロは、2014年にFIFAワールドカップが開催されることや、それによる財政負担が懸念される。
シカゴは、世界経済危機の震源地アメリカのしかも問題を抱える米国自動車産業の集積地であることから経済面で不安視される。
マドリードは、2012年ロンドン五輪に引き続いて2回連続でヨーロッパ開催になるという大きな問題がある。
東京は、アジアでの開催(2008年北京)が近いことや、他の立候補地のなかでもっとも世論支持率が低いことが問題とされる。
●私の予想ではシカゴが一歩リードし、東京がそれに続くが、今後の世界情勢や景気の回復次第ではまだまだ余談を許さない。
開催地の最終決定は、2009年10月2日にコペンハーゲンで開かれるIOC総会で決まる。がんばれ!東京。
●五輪招致となると国民や都民の税負担は増える可能性があるが、経済効果は計り知れない。それに明るい話題の提供という面でも、五輪招致に勝るものはない。
東京都としては万一2016年に落選してもふたたび2020年五輪に立候補する意思があるようだが、どうせなら早く実現してほしいと思う。
●さあ、東京五輪を少しでも盛りあげよう!
こういうサイトがあるので「応援クリック」をするなり、会員になってグッズを入手するなど、機運を盛りあげていこうではないか。
ボランティアの募集もやっている。 → http://www.tokyo2016.or.jp/jp/