●今夜の「名古屋オープンオフィスサパー」に飛び入りゲストとして香港和僑会の筒井修会長にお越しいただくことが決まった。
氏は一時帰国されている最中で、ちょうど今日、タイミングがあった。
「がんばれ社長!」読者であって、興味のある方は今夜、ビールかワインかつまみを持参してお集まりいただきたい。予約不要。
問い合わせ→ info@e-comon.co.jp(森本まで)
★会場:「がんばれ社長!」名古屋オフィス 18:30~20:45(早退可)
名古屋市中区丸の内3-15-20 丸の内三幸ビル3階、電話052-968-2082
→グーグルマップ http://maps.google.co.jp/ の検索ボックスに
「三幸ビル loc: 愛知県名古屋市中区丸の内3丁目15」と入力。
●その筒井会長が先日の「中部和僑会」(3/27開催)での講演の折、参加者から質問カードを集め、一問一答方式で回答されていた。
今日は、そのハイライト部分をまとめてご紹介したい。
●Q「筒井会長は海外ビジネスで成功されたとのことですが、ご自身にとって成功とは何ですか?それを手に入れるために一番ご苦労されたことは何でしたか?」
<筒井会長からの返答>
世間一般での成功の定義はよく知りませんが、私は若い頃から、自分なりに「総てに開放されること。特に “時間” と “お金” からの開放」を大切にしたいと考えてきました。
そのためには、まずまずの資産と自由な時間を持てるオーナーを目指し、今は自分なりに満足するところまで来たと思っています。
お金の欲は限界がありませんが、それを求め続ける人生だけでは、幸せになれないと思います。「知足」(足を知る)が大切です。
名実ともにオーナーとなり、仕事は能力のある部下に総てを任せれば、自分の時間が十分に持てます。
成功する方法は、何時間話してもきりはありませんが、最も簡単な方法は、「貴方が目標とする人から徹底的に学ぶ」ということでしょう。そしてその「学ぶ情熱」を持ち続けることです。
そのチャンスが「和僑会」の中には、たくさん有ると思います。
なんとなく受け身で参加するのは時間の無駄です。目標を明確にもってこうした会に参加して下さい。
●Q「筒井さんは和僑会の会長として有名ですが、肝心のコアビジネスは何でしょうか。また3月20日生まれとお聞きしましたが昭和何年でしょうか」
A.昭和18年生まれですから66才になりました。40才まで日本の百貨店のバイヤーをやり、その会社の香港進出責任者として現地に来て以来、ずっと香港を拠点にしています。しばらくしてから、その百貨店が撤退しましたが、私は香港に残って自分の会社を興しました。
日中貿易専門の太陽商事有限公司といい、香港本社に現地人スタッフが、日本には日本人のスタッフがそれぞれがんばってくれていますので、私はこうして思う存分、和僑会のために働くことができています。
★太陽商事 → http://www.jcdirect21.net/
●Q「海外でビジネスするには言語や文化の壁を乗り越える必要があると思いますが、その方法は?」
A.26年前、40才の私は中国語がまったく出来ない状態で香港に赴任しました。香港や中国という国に興味がありましたし、中国人のものの見方や考え方にも興味がありました。ですから、自分から相手に溶け込もうと努力しました。
積極的に話しかけ、現地の料理を食べ、溶け込もうとしたおかげで、赴任して一週間程度で香港を代表する実業家のファミリーパーティに個人として招かれました。
もし私が中国語学校などに通って学生のように勉強を始めていたら、きっと怖くて誰にも話しかけられなかったと思うのです。
言葉の学習はノートとペンがあれば十分です。毎日、単語や文章をノートに書き込み丸暗記して使う。
また、ビジネスはそれなりの人材を採用して、通訳兼秘書として採用すればよい。現地の人に自分から溶け込む努力をすれば、相手もわかってくれるものです。
●Q「中国でのご経験の中で失敗事例もたくさんご覧になってきたと思いますが、どんなときに失敗しやすいですか」
A.お金の切れ目が縁の切れ目と言いますが、とくに外国ではそれがはっきりと表れます。香港や中国にいるとビジネスチャンスがたくさんありますし、駐在員の人でも容易にサイドビジネスの会社を持つことができます。そんなとき、友人知人と共同でビジネスをスタートする人が少なくありませんが、私はそれに反対です。
私は、仲間との共同ビジネスは絶対にやめた方がいいと言い続けています。お金を失うだけでなく、友人も信用も失います。
どうしても誰かと手を組むのなら、必ずマジョリティを明確にしておくべきだと思います。立場の上下関係があいまいではいけないのです。
必ず成功させる!という強いコミットメントが必要なのは、どこにいても同じことだと思います。
●Q「和僑会の活動と将来像をお聞かせください」
A.中国には「華僑」があり、韓国や北朝鮮には「僑胞」(きょうほう)があり、インドには「印僑」(いんきょう)というネットワークがあります。日本人もたくさん国外で活躍されていますが、日僑や和僑という単語はあまり聞いたことがありませんでした。
邱永漢さんは15年くらい前に「日僑の時代」という本を書かれましたが、それでも「日僑」という言葉はあまり広まりませんでした。
日本では、ずっと以前から大企業の駐在員が世界の隅々にまで行って活躍していますが、彼らもやがては日本に戻りますから、現地にネットワークを作ってまで助け合う必要がなかったのかもしれません。
しかし時代は完全にグローバル中小企業、グローバルアントレプレナー(起業家)の時代。
自社のためにがんばるのは当然としても、日本のため、地域社会のためにもがんばれる、和をもって尊しとなす起業家のネットワークが必要です。今後、世界中に人的ネットワークを張り巡らそうと数年前に「和僑会」を立ち上げました。
まだ期待と話題が先行しているところがありますが、優秀な人材が運営側に集まってきており、これからが本当に楽しみな会だと思います。
●Q「日本にも和僑会が逆上陸しているようですが、その主旨は?」
A.私も日本に和僑会ができることを知って最初は奇異な感じがしました。しかし、日本での和僑会活動はとても理にかなったことだと合点がいくようになりました。
海外ビジネスをすでにされている方や、興味のある方が集まる会が日本での和僑会になります。東京、京浜多摩、中部、関西、沖縄、九州に日本の和僑会が出来ました。今後、どんどん増えていくでしょう。
海外では、香港、シンセン、シンガポール、台湾、ベトナム、モンゴルに和僑会があり、それを統括するホームページも近日完成予定です。
海外で活動する和僑会メンバーの多くが日本側とも接触を持ちたがっていますから、日本和僑会が拡充していくことは和僑会メンバーにとっても、とてもありがたいことだと思うのです。
(文責:武沢 信行)
★集え!グローバル・アントレプレナー 「和僑会」↓
http://www.wa-kyo.com/