●昨日号でご紹介した増永さんの本はamazonで27位まで行ったそうだ。
『プレジデントビジョン』(読者18万人)の増永さんいわく、「今回の本はあえて告知を控えて自然にまかせる作戦」だったようで、私がそれを勝手にかき乱してしまったようだ。
でもご本人もサンマーク出版さんも喜んで下さっていたので安堵した。
★仕事頭がよくなるアウトプット勉強法(増永寛之著)
●さて、昨夜開催した「がんばれ!ナイト」。
ゲスト講師の小倉広社長(フェイス総研)が「こんな会は珍しい」と感想をもらされた。理由は、前から順に席が埋まり、しかもテーブルの真んなかの席に座ってまでも前方から埋まっていったからだという。
なるほど、たしかにそうだった。
●昨夜集まっていただいた方は首都圏からの方が多いが、福岡からご夫妻で参加されたF社長・専務のご夫妻がもっとも遠い。
深夜バスの往復で大阪からお越しいただいたW専務の他、山梨・長野・新潟などからも参加があった。
またマザーズ上場のシステムインテグレータの梅田社長も参加され、「こうした経営の勉強会は生まれて初参加ですが、もっと早くからこうした勉強をしておくべきでした」と挨拶され、笑いを誘っていた。
●さて私の講演は例によって稚拙なものだったが、私のあとの小倉社長の講演は期待に違わぬ、いや、一年前より進化しておられた。
約一年前、名古屋で氏の講演を聞いたとき、経営理念の成文化とその浸透などというこむずかしいテーマを彼ほど分かりやすく語ってくれる人はいないと思い、衝撃を受けたものである。
昨夜、氏の講演を最前列でお聞きしながら、それがバージョンアップされていた。さすが人事ベンチャーのトップだと感銘した。
60分の講演の中で特に印象的だったところをご紹介しようと思う。
●今日の演題の「ビジョナリー経営」とは、名著『ビジョナリーカンパニー』に由来する言葉である。
当社では、 “経営理念中心に100年以上続く会社” をビジョナリーカンパニーと定義している。
そうした会社になるためには、「指示命令型カリスマ経営」から「自立自走型ビジョナリー経営」にシフトせねばならず、当社はそのお手伝いをする会社である。
●創業期には「カリスマ経営」つまり、一人のトップを百人の社員が支える会社の方が都合がよい時期もあるが、その状態の経営では長続きしない。
意思決定基準を経営理念に置き、行動は一人ひとりの判断と主体性にゆだねる。百人が全員一人ずつ一歩を踏み出す組織が望ましく、それが「ビジョナリー経営」なのである。
●「ビジョナリー経営」にすると何が起きるか。
「今年入ってきた新入社員はこんなすごいヤツらだ。あぶねぇ、もしことしこの会社を受けていたら間違いなく自分は落ちていた」と先輩社員があわてるような会社が自然な状態である。それが成長している会社なのである。
いつまでたっても先輩より劣る社員しか入ってこないとしたら、それは会社が成長できていない証拠である。
●理念やビジョンというものを作ったら何が起きるか。
理念にしろ、ビジョンにしろ、それは理想であって今の現実はそれができていない。当然、掲げたものが立派であればあるほどギャップが生まれる。そのギャップが「認知的不協和」、つまり、気持ち悪いなという感情になる。
●その「認知的不協和」を前にして人は二つのタイプに分かれる。
・他責・・・会社のせいにして自分は何も変わらない
・自責・・・ギャップを埋めるために自分を変え成長する
「他責」にすればすぐにスッキリできるが、何も変わらない。こうした社員が多い会社ほど、理念やビジョンを掲げることでかえって悪くなることもあるので要注意。
認知的不協和を「自責」にとらえる社員が多いほど会社は変われるものである。
●誌面が尽きたので今日はここまで。
もっと詳しく小倉社長のメッセージをお知りになりたい方は、2月末に出たばかりのこちらの最新著書をお読みになると良いだろう。
★実践!ビジョナリーカンパニーへの教科書(小倉広著)
http://www.faith-h.net/press/book_ogura04.html
●二次会も盛りあがって「がんばれ!ナイト」はおもしろい。
次回は4月6日開催、まだ数席残ってます。(二次会は3席)
★「がんばれ!ナイト」 http://www.e-comon.co.jp/training_show.php