●昔、江戸のいたる場所から富士が見えたという。
だから、富士山は江戸のものだと思っていた江戸っ子も少なくないらしい。
ところが今ではビルが林立し、よほど高い場所に登らないと東京都内から富士山は見えない、と思っていたら・・・。
●お天気に恵まれた今朝の東京。
晴海大橋を散歩していたら、「とよすおおはし」と「レインボーブリッジ」の向こう側に朝日に映える富士が見えた。
ビルとビルのすき間からではあるが、まごう事なき富士の山。予想外のできごとに、しばしの間、呆然とたたずんでしまった。
●あの富士をもっと近くで見たいという素朴な欲求が江戸っ子を旅にかき立てたのかもしれない。
「見えるものには行ける」というが、月にも行ける時代だ。江戸っ子にとっての富士への距離感は、今の我々にとっての「月」への距離感程度だろうかと勝手に想像しながら今朝の散歩(4千歩)を終えた。
●月までの距離は約38万キロメートルある。
時速200キロの新幹線に乗ると24時間休みなく走り続けて80日間かかる距離だ。往復で160日もかかっていては月への旅に新幹線は向いていない。
●そんなに遠いお月さんなのだが、ある本に面白いことが書いてあった。
ここに厚さ1ミリの紙がある。
それを一回折ると2ミリになる。二回折ると4ミリになる。そのように折りつづけていくと、何度目にお月さんに届くか、というクイズだ。
正解を申し上げる前に、まず直感で回答してほしい。
1万回?それとも1千回?
●正解は39回である。紙をたった39回折るだけで月へ行けてしまうのだ。
厚さ1ミリの紙
1回折ると 厚さ2ミリ
2回・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4mm
3回・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8mm
10回・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・約1m
20回・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・約1km
30回折ると・・・・・・・・・・・・・・・・・・約1,074km
35回折ると・・・・・・・・・・・・・・・・・ 約34,360km
36回折ると・・・・・・・・・・・・・・・・・ 約68,719km
37回折ると・・・・・・・・・・・・・・・・・約137,439km
38回折ると・・・・・・・・・・・・・・・・・約274,878km
そして、
39回折ると・・・・・・・・・・・・・・・・・約549,756km
月までの距離は約380,000kmなので、39回目にはすでに月を超えてしまう計算だ。
●だから何だ?とか、それがどうした?
などと野暮なことは聞かないでほしい。
それはご自分でお考えいただきたいものである。