『がんばれ社長!今日のポイント』が創刊した2000年の夏、沖縄には各国の首脳が集まってサミットが開催された。そのサミットの議題のひとつが「デジタルデバイド問題」だった。デジタルデバイドとは、パソコンやインターネットなどの情報技術(IT)を使いこなせる者と使いこなせない者の間に生じる待遇や貧富、機会の格差をいう。
その当時、パソコンが使えない、オフィス製品が使えない、キーボードが打てないといった中間管理職は立場がなくなる、というようなイメージでこの問題がとらえられていた記憶がある。
あれから15年、パソコンが使えない管理職はいなくなった。しかし、それでデジタルデバイドは解消したといえるだろうか。むしろデバイド(格差)は広がっていると私はみている。
この15年間で IT 技術や IT 関連サービスは大幅な革新と変貌をとげた。SNS やスマホの発展、クラウドサービスの拡充、さらに今年に入って Apple Watch などのウエアラブルデバイス(身につける端末)が一気に普及し、ビジネススタイルは15年前には想像すらできなかった現実が今、目の前にある。
企業におけるデジタルデバイドは深刻だ。
今ごろになってようやくクラウドサービスを会社内で使い始めた老舗の建設会社がある。業績は前年維持がやっとである。その一方で、最近会社を立ち上げたばかりだが、社員全員で クラウドサービスの活用に積極的で、特に営業支援ツールの「Salesforce」を使いこなしている会社がある。同じ地域の同じ業種とは思えないほどの成長格差が生じている。私はその両方の経営者を存じ上げているが、これをデジタルデバイド、もしくはクラウド デバイド、スマホ デバイド、といわずして何と言おう。
老舗の建設会社の社長はこう言う。「武沢さん、まずはいまあるシステムをみんなが使えるようになって、それからにしてもらえませんか?」私が「営業にSalesforceを使わせてはどうか」と提案したからである。
私は煽る(あおる)のは好まないが、その社長にこう申しあげた。
「シャツが自分で着られるようになるまではパンツは履かなくていい、という親はいませんよ」
シャツが着られなくても子どもにパンツの履き方も教えるのが親。どうして、一度にひとつのことしか考えられないのだろうか。それがデジタルデバイドなのだからしようがないかも知れないが、縁のあった会社が差をつけられる側に回るのはしのびない。
私は「がんばれ!社長」の読者にはぜひともデジタル時代の勝者になっていただきたいと思っている。そのためには、最新事例をご紹介するのが一番だと思い、今日のこちらの資料をピックアップした。
Salesforceの最新活用事例(PDF ファイル)
『ベンチャー企業はSalesforce で何を手に入れたか?』(無料)
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