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5カ年利益計画をつくる前に

今日は午後から「がんばれ社長!経営ゼミナール」in 東京。

2月の立志編では、Wish List、経営理念と経営方針を主テーマにしたが、今回の立案編は財務と5カ年利益計画作りを中心に行う。

ちなみに7月の遂行編で三部作が完結するが、そこでは顧客創造と内部管理体制をあつかう。

また、短期集中で勉強し、自社の5カ年計画も作ってしまいたいという方のために一泊二日の合宿も用意している。

東京は5月1日、2日、名古屋は7月12日、13日、大阪は8月23日、24日に開催する。
もちろん、福岡や札幌でもゼミ開催しているのでチェックしていただきたい。
「がんばれ社長!経営ゼミナール」↓
http://www.e-comon.co.jp/training_show.php

さて今日は5カ年計画づくりを考えてみたい。

「武沢さん、うちはいつも目標達成しない。判で押したように達成率が数十パーセント、よくて80~90%という具合。だから目標を作って、それを発表しても真実味がない」

という話をよくきく。いや、中小企業ではそうした会社が大半である。

だが、早くその段階から脱出して次のステージに行こう。

それを解決するには、計画段階、遂行段階、意識と能力、社長と社員など、様々な角度から原因を見てみると良い。

まず、計画段階を改善しよう。今までと異なる5カ年計画作りに取り組むのだ。

ひとつの書式(損益計算書形式)で過去3期分の実績を記入し、一覧にしてみよう。
過去三期分を一覧するというたったそれだけのことで、社長は自社と自分に対して多くの情報を得ることができるようになる。

次に、過去3年の数字をよくチェックしてみること。
売上げや利益の金額が多い少ないというだけでなく、体質や効率もチェックしてみよう。

そのためには、

毎年の粗利益額を100%とし、役員報酬、人件費、償却、他の経費、営業利益、経常利益、税引後利益の割合が何パーセントになっているかを計算する。

そうすれば、効率がよくなってきているのか、悪くなってきているのかが定量的に測定できる。
そして、なぜそのような結果になったのかを突き詰めて考えていく。
そうすれば、今後改善すべき経営課題も明らかになってくるのだ。
そうした過去情報を踏まえたうえで未来計画を作れば、年々計画経営力が高まっていくようになる。それが会社の成長だ。

あるべき数字を知っておこう。
粗利益を100%とした場合、おおむね次のような数字を目指したいものだ。

・税引後利益(純利益)  10%
・納税         8~9%
・社員の人件費(間接人件費込) 40%以内
・役員報酬(間接人件費込)   15%以内
・減価償却(固定費部分)    3~5%
・先行投資(開発費用を計上しよう) 3~5%
・他の経費            10%
・金利              3%
・引当関係            3%

これを参考に、あなたの会社の実績を入れてみてほしい。

この数字は業種業態や社員数規模によっても変動するので、この数字を鵜呑みにするのは危険かもしれない。
だが、目安になる数字が何もないよりは良いと思う。

最後に、他社と比較をする。信頼している社長仲間とともに実績を交換しあってみよう。
また、尊敬している会社の決算書データを入手し、あなたの会社と比較しよう。
詳細な記載がある有価証券報告書は市販しているし、インターネットで公開している決算公告でもある程度の情報は手に入る。

粗利益を100%とした見方で他社比較すれば、自社の課題が一層浮き彫りになってくるだろう。

※ユニクロのファーストリテイリングの決算書はこちら↓
http://www.fastretailing.com/jp/ir/library/pdf/yuho200708_42-106.pdf

※船井総合研究所の決算書はこちら↓
http://www.funaisoken.co.jp/ir/pdf/080407_yufo.pdf

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