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続・社員満足

今日は3月19日号「社員満足」の続き。

3月19日号→ http://www.e-comon.co.jp/magazine_show.php?magid=2172

<おさらい>

日本酒製造のA社は、社員満足度の向上が経営の重大テーマ。そのために毎年、いろいろな調査やアンケートを行ってきたがA社長はどうもピンと来ない様子。

『満足度ポイント』が84.1点だったものが85.2に上がったといっても、それがどうした、と思うのだ。

そこでA社長は秘策を思いついた。仕事の感想文を社長宛にFAXしてほしいというものだ。

タイトルはそのものずばり、「仕事の感想文」。

内容は、「最近うれしかったこと」と「最近、辛かったこと」、「その他自由感想」の三点のみ。

さっそく社員から続々と感想文が社長あてに寄せられた。

そして社長はその感想文を読んで驚くことになる。社長が想像していた以上に、いや、はるかその上に社員の意識はあった。

<本編スタート>

ある中堅女性社員から届いた感想文

・このつたない文章を社長に読んでいただくと思うと緊張しますが、最近嬉しかったことを綴ります。

それは、先日友人と一緒に名古屋まで遊びにいった時のことです。
名古屋の名物料理を食べようと、ある居酒屋に入りました。ガイドブックにも載っている人気店です。そして何を注文しようかとメニューを見ていくと、なん
と、「店長イチオシのお酒」ということで、私たちの「紀伊桜」(日本酒名、仮名)が売られているではありませんか。
それだけではありません。
店員さんが、「紀伊桜を飲まれた方の多くはリピーターになりますね。とろっとした飲み心地でいて甘すぎず、和食には最高にマッチするお酒ですよ」と褒めて
下さいました。
こんな嬉しい出来事は最近の1~2年では他に思い当たりません。
(後略)

その他、「芳雄君、A社のような立派な会社に入れて良かったね」と親戚に言われた男性新入社員や、「A社に入ってから顔つきが変わったね」と奥さんに言われた中途入社の社員など、みな、会社や自社製品をこよなく愛していることがわかった。

その反対に辛かったことは、ある酒店で自社製品がけなされた時や、同窓会で10名以上に名刺を渡したのに、誰一人会社名を知らなかった時は辛かったというか、悔しかったという感想文も寄せられたという。

社員のやる気を引き出すのにお金はいらない。
初任給が20万円だろうが、25万円だろうがそんなのは二の次だ。
残業があろうがなかろうが、休日が多かろうが少なかろうが、どちらにしても事前期待に応えていくこと、事前期待を上回っていくことが大切なのだ。

この日本酒製造のA社長の貴重な体験談をお聞きして私なりにそれを整理してみた。

社員が会社に期待することとは何か、それは「納得させてくれること」。
納得とは次の4要素すべてに納得したい。

1.対会社(対上司)

・経営情報を隠すことなく伝えてくれる
・意見やアイデアを聞いてくれる
・夢や誇りを与えてくれる
・納得できる評価をしてくれる
・先輩後輩仲間に恵まれている

2.対顧客

・お客からの評価が高い(会社の)
・お客からの評価が高い(自分個人が)

3.対社会(地域、学校、家族、親戚、友人など)

・社会から会社の評価が高い
・お客が増えている
・入社希望者が多く、入社は難関である

4.対自分

・自分の適性にあった仕事をしている
・やり甲斐と面白みが更新されているならでは
・自己管理できて、ベストコンディションで仕事が出来ている
・仕事以外にも楽しみや趣味をもっている
・自分ならでわのストレス発散法をもっている

社員が周囲から評価されたいという願望は強いのだ。
その期待に応えてあげよう。