淡路島の断食道場（正式名称は、五色県民健康村健康道場。以下、「断食道場」と書く）から戻って一週間を経過した。
この一週間は、ほぼ一日置きに夕食会があり、その都度、思う存分食べたが体重はむしろ減った。予期したとおり、一週間の断食で胃袋が小さくなったのと、自分でも食事の量や質を調整するようになったためだ。
「断食道場」ではリバウンド対策としてメンタルトレーニングや丹田式呼吸法にも力を入れている。
肥満の原因の多くは過食。そして、過食の原因はストレス。ストレスは外圧によるものも多いが、自分の性格から作り出しているものも相当多いという。よって、自分の性格を正しく知り、上手に自分とつきあい、ストレスとも上手くつきあうことができれば、過食はなくなるという考え方だ。
「断食道場」の笹田道場長は、来所者のために心理学の交流分析を土台にした独自の性格分析法を考案し、セミナーや個別カウンセリングを行っておられる。
あくまで「性格分析」なので、正しいも誤りもない。
どんな性格が好ましいというわけでもない。大切なことは、自分の性格とその特長をよく知るということだ。
50の質問に対して「はい」「どちらでもない」「いいえ」で回答する。
このテストは参加者に積極的に配布されていたし、「定期的にご自分でもなさって下さい」とのことだったので、道場の了解は得ていないが性格分析問題をここでご紹介させていただく。
＜性格分析＞・・「はい2点」「どちらでもない1点」「いいえ0点」
Ａ群
１ 子供や部下が間違ったことをしたときは、とがめるべきだと思いますか。
２ 規則や約束を守らない人を見ると腹が立ちますか。
３ ぐずぐず仕事をしている人を見るとイライラしますか。
４ 礼儀や作法を無視する人は嫌いですか。
５ 人の言葉をさえぎって、自分の考えを述べたくなることがありますか。
６ 責任感を強く人に要求するほうですか。
７ 小さな不正でも、うやむやにすると気持ちが悪いですか。
８ 「ダメじゃないか」「・・・しなくてはいけない」という言い方をよくしますか。
９ 時には子供や部下をスパルタ方式にしつける必要があると思いますか。
１０ 人の行動を見て、ああした方がいい、こうしたほうがいいと思うことがよくありますか。
Ｂ群
１ あなたは道を聞かれたとき、親切に教えますか。
２ 頼まれたら大抵のことは引き受けますか。
３ あなたは人に、ごちそうするのが好きですか。
４ 子供や部下をよく誉めたり、励ましたりするほうですか。
５ 他人の世話をするのが好きですか。
６ 相手の欠点よりも、長所を見るほうですか。
７ 子供や部下の失敗に寛大ですか。
８ あなたは規則一点張りというよりも融通がきくほうですか。
９ 人のために働くのは楽しいですか。
１０ 人の喜ぶことをしていれば道は開けると思いますか。
Ｃ群
１ あなたは日頃、栄養を考えて食事をとりますか。
２ 子供や部下を叱る前に、よく事情を調べますか。
３ 他人の意見は、賛否両論を聞き、参考にしますか。
４ 仕事は能率的にテキパキと片づけていくほうですか。
５ 子供や部下を教育するとき、感情的になることは少ないほうですか。
６ 物事は、その結果まで予測して、行動に移しますか。
７ 腹が立つときでも、相手の意見を最後まで聞こうとしますか。
８ 身体の調子のよくないときは、自重して無理を避けますか。
９ トラブルに際して、関係者と冷静に話し合おうとしますか。
１０ 欠点ばかりが目立つ人に対しても、長所を探そうとしますか。
Ｄ群
１ うれしいときや悲しいとき、顔や動作にすぐ表しますか。
２ あなたは人の前で歌を歌うのが好きですか。
３ 言いたいことを遠慮なく言うほうですか。
４ 自分を型にはまらない、自由な人間だと思いますか。
５ 欲しいものは、手に入れないと気がすまないほうですか。
６ あなたは、おしゃれが好きですか。
７ 子供と一緒に、はめをはずして遊ぶことが好きですか。
８ マンガの本を読んで楽しめますか。
９ 「へえ」「すごい」「かっこいい！」などの感嘆詞をよく使いますか。
１０ 子供や部下に冗談を言ったり、からかったりするのが好きですか。
Ｅ群
１ あなたは遠慮がちで、消極的な方ですか。
２ 憂鬱になったり、罪悪感にとらわれるたちですか。
３ いつも無理して、他人からよく思われようと努めていますか。
４ 困難なことが起こると、不安を感じやすいほうですか。
５ 日頃は穏やかだが、たまにはひどいかんしゃくを起こしますか。
６ 他人の顔色を見て、行動するような癖がありますか。
７ 何かする場合、親や人の言うことに影響されやすいほうですか。
８ 子供や上司のご機嫌をとるような面がありますか。
９ イヤなことをイヤと言わずに、抑えてしまうことが多いですか。
１０ 内心では不満だが、表面では満足しているように振る舞いますか。
Ａ～Ｅ、それぞれの合計点を折れ線グラフにする。そのグラフの形状によって、いくつかの性格タイプに分け、「○○タイプ」と呼んで分析をしてくれる。
性格そのものは、本来のあなたではない。
本来のあなたが、性格という衣をまとっているに過ぎず、そのどこかに歪みがあると、それがストレスとなって、過食・煙草・飲酒などを必要とするようになるというのだ。
そしていかなる性格タイプであろうとも、長短特質があり、その鍵を握るのが充実感の有無だというのだ。
たとえば、あなたに充実感があれば、いつも見返りを期待しない心からの愛で人に接することが可能だが、充実感を感じないとき、おせっかいや溺愛になりやすい。
充実感の有無が、表面的には行いが酷似していても、実は似て非なるものになるという。
ストレス解消のためには、心からの充実感を得よう。
そのための有力な手段が “絶食”や”丹田式呼吸法”である、というのが「断食道場」の結論だ。
五色県民健康村健康道場 http://www.fyu.jp/dojo/
もちろん、断食と呼吸だけがすべてではない。ただ、断食道場にいた時の、空腹感の向こうにある爽やかさは、飽食の日常で忘れかけていた、生きていることの素晴らしさや喜びのようなものを呼び覚まさせてくれたのは間違いない。
