「闘病中、ぼくは母の死を2年半知らされずにいた。そして、妻は家中の包丁を隠した」
今夜、日本テレビ系でスペシャルドラマ『うつへの復讐~絶望からの復活』が放送される。原作は高島忠夫氏本人による同名の単行本。
幸せだった高島忠夫ファミリーを突如襲った病魔。崩壊しかかる家族、借金苦、不眠とアルコール依存。
それはいかなる現実か、そして予兆はあったのか?また、克服できた裏側にどのような取り組みがあったのか?
知っておきたいことばかりだ。周辺にうつの人がいてもいなくても、経営者として、今後この問題にノーアイデアでいることは許されないだろう。
また、先日はNHKスペシャルで認知症と闘う介護施設を紹介していた。
この施設では、任天堂DSの脳訓練ソフトでおなじみの川島教授の学習療法を取り入れ、簡単な問題を解いていくことで、脳の前頭前野を鍛え、それが感情表現や、生きる意欲の向上などにどうつながっているかを解明しようというものだった。
最初は不機嫌そうな表情で介護スタッフと目も会わさず、名前すら覚えようとしないA子さん(83才)。
何日間にもわたって脳訓練したが、なにも好転しない。
「困ったぁ~」と若い介護スタッフたちは途方にくれる。
ミーティングで、「もっと私たちのほうからA子さんの目を見て明るく積極的に話しかけましょう」と話し合う。
そして4日後、スタッフの根気良い話しかけ作戦が功を奏し、A子さんの表情が緩む。ついには、スタッフの名前も口にしてくれた。
感動ドラマではないので、現実は調子いい話ばかりではないだろうが、こうした仮説に基づいて脳を若返らせていく取り組みは興味深い。
要するに、脳の中の脳と言われる前頭前野を効果的に刺激すると良いらしい。
それには、むずかしい問題を考えるよりも簡単な問題をたくさん解いていくことの方が良いとされる。
だからといって、ゲームの脳トレだけが問題解決だとは思わない。
一番良いのは、読書ではないだろうかと私は思う。
読んでていて面白い、気持ちいい、楽しい、ワクワクする、ゾクゾクする、ドキドキする、というような心境になったときも前頭前野はものすごく活性化されているはずだ。
「最近読書量が減った」とか「本屋に行っても面白い本が見つからない」とか「一冊の本を最後まで読み切ることができなくなった」というあなたは、前頭前野的には黄信号だろう。
もともと読書してこなかった人なら別だが、以前は相当な読書家だった人が急に読まない、読めないということは、脳年令が急速に高齢化している可能性がある。
脳はドンドン鍛えてやろうじゃないか。ただしゲームよりワクワク読書で!
それが今日の私のメッセージである。