変化はチャンスだ。人はチャンスのある所に殺到する。
今から160年前の1848年1月24日、農場主ジョン・サッターの使用人ジェームス・W・マーシャルがアメリカン川で砂金を発見した。
当時、カリフォルニアなどアメリカ大陸の西海岸がメキシコからアメリカに割譲されたばかりでもあり、「チャンスあり!」と新天地西海岸が注目され、一攫千金の山師や開拓者が殺到することになった。
これを「ゴールドラッシュ」という。特に1849年に急増したことから、彼らを総称して “forty-niner” (49er)と呼ばれるようになった。
人気フットボールチームの名称もここから来ている。
余談ながら、土佐出身の漂流民・ジョン万次郎は、この当時、金を採りに来たおそらく唯一の日本人である。
また金の発掘作業のとき、破れにくいズボンを作ろうとリーバイ・ストラウス(リーバイス創業者)が発明したものが、ジーンズである。
現代のゴールドラッシュって何だろうか?
ネットベンチャーを立ち上げるか、それともブリックス諸国へ渡ってチャンスを見つけるか、あるいは既存産業の中に潜むチャンスの芽を見つけるか。あなたの正解を見つけることができるのはあなただけだ。
そうした中、中国ビジネスにチャンスあり!と中国に渡ってビジネスを行っている人たちが相当数いる。
先週の土曜日、上海で起業している日本人の勉強会の一つ「上海和僑会」で講演した。
「上海和僑会」とは、香港で3年前からスタートしている「香港和僑会」の活動が飛び火したもの。
会の目的は、ビジネスに成功することと、日本人の価値を現地で高めることの二つとしている。今のところの活動内容は、隔月(香港は毎
月)の勉強会と交流会というカタチ。これからはオンラインのコミュニティにも力を入れるという。
会員資格は特に定めていないが、当然経営者が多くなる。
経営者としてこの会に参加するためには、黒字決算を出すことと経営理念をベースにした経営計画書を作ることをコミットメントしなければならない。
今のところ、登録料や年会費は徴収しておらず、毎回の例会参会費用だけですべてがまかなわれているボランティア組織だ。
4月例会に集まった上海和僑会の顔ぶれは、中国人向けの下着ショップ経営、ラーメンチェーン店経営、ペットフード販売、貿易業、印刷業、歯科医師、不動産仲介、コンサルティング会社、広告代理などなど多士済々。その4割が若い女性だったことにも驚いた。
中国や上海の変化を”チャンス”ととらえた、中国に渡った彼ら彼女ら。
米国のゴールドラッシュは、金の枯渇と同時に終わってしまったが、和僑会のメンバーにとっての上海ラッシュは、経済的利益だけが目的
ではないという。
それを今後、どのような形で我々の目の前に見せてくれるのか、楽しみである。
日本から飛び出した志ある経営者の集い「和僑会」
和僑会本部(香港) http://www.wa-kyo.com/
上海和僑会 http://www.nextstage.biz/wakyo/20070326.html