「ピグマリオン効果」というものがある。
学校の先生に「このクラスの山田君は特別なIQをもった子なので何かと目をかけてやって下さい」などと暗示をかけておくと、先生はそのように接し、山田君は実際に伸びるというものだ。
逆も真なり。「あの子は問題を抱えた子なので」などと暗示をかけておけば、事実、その通りになりやすいという。
アメリカで実際に次のような実験をしたそうだ。
まず、小学生に普通の知能テストをさせ、その結果を担任の教師にこう報告した。
「このテストは将来の学力の伸びが確実に予測できるものです。まだ研究中なので結果を教えることはできませんが、先生にだけ、将来伸びる子の名前を教えましょう」
しかし、そこで教えられた数人の生徒は知能テストの成績に関係なく、ランダムに選ばれた子だった。
それから1年ほどしたあとで、再び知能テストをしたところ、名前をあげられた子は、そうでない子に比べて明らかに成績が上がっていた。
このように、期待することによって、相手もその期待にこたえるようになる、という現象を「ピグマリオン効果」とよぶ。
経営者は自分の部下をどのようにみているか、がポイントだ。
ふだんから社員の悪口や批判を口にする経営者は、社員を「問題児」だと思っている。だから、事実社員もその期待に応え、問題をおこす。
その逆に、ふだんから社員に感謝し、「うちの会社にしては出来過ぎた社員がいてくれる」と思っていると、その感謝と期待が社員に伝わりそれを返してくれる。
ピグマリオン効果
自分にも当てはまる。自分はダメだ、と思っていると本当にダメになる。自分はよくがんばっているしこれからも期待している、と思っているとそうなる。
ピグマリオン、覚えておこう。