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たかが、されど


今週月曜日の私の昼食メニュー。

アン肝、かも鍋、黒豆、ウニ、イクラ、ふぐ刺し、あわび、にしんソバ、天ぷら、パスタ、フカヒレ煮、寿司(軍艦巻きといなり)などを
一気に堪能した。
途中で苦しくなってギブアップしそうになったが、懐石料理なので次々出てくる。結局は、デザートのシャーベットまで完食してしまった。

しかもお値段は、たったの3千円。ウワサを聞きつけた人たちが連日行列をつくるお店だ。

実はこれ、蒟蒻(こんにゃく)懐石なのだ。

ここは蔵王連峰にかこまれた豊かな自然がのこる山形県上山市。もともと江戸への羽州街道があり、宿場町として楢下宿があったところ。
今でも大名行列の風情をしのばせる楢下宿に「こんにゃく番所」というこんにゃく料理専門店があるのだ。
知る人ぞ知る人気店で、予約しておかないと相当待たされることになる。

先に紹介した料理の数々も、ほとんどが、こんにゃくでできているのだ。(一部、本物の素材も使っている)

食べる前は、「しょせん蒟蒻なのでしょ」となめていたが、最初にお茶請けとして出されたフルーツ(これも蒟蒻)に仰天。期待値がグーンと上がったが、出てくるものすべてが期待を上回りつづけた。

フカヒレはフカヒレ、アン肝はアン肝そのものの食感と味がする。それがすべて蒟蒻なのだから驚くしかない。
しかも品数の多さだってハンパじゃないのだが、素材が素材だけにカロリーの心配がいらないのがうれしい。

ご案内下さった「魔法の質問」のマツダミヒロさんが、「県外からお客さんが来られると一度はご案内する」そうだが、それでいて、いつもメニューが変わっているので彼も全然飽きないという。

もともとこのお店は、蒟蒻づくりと小売りのお店として小さい商売をされていた。お客さんに蒟蒻をおいしく食べてもらうために次々とメニュー開発するうちに、場所を大きなところに移転し、大駐車場完備の広々したお店にした。だが、今や連日満杯なのだ。
日本料理の板さんまで採用して本格的にメニュー開発をし続け、お客を圧倒する名店になった。

店頭には「たかが蒟蒻、されど蒟蒻」というパンフレットが置かれていたが、どうやらWEBサイトがないらしい。
おいしい蒟蒻料理を作ること以外にはまったく関心がないようで、その潔さはある意味、あっぱれ。

ネットで蒟蒻を売ってほしいのに。

レジ横の売店では、エビやリンゴ、桃、くるみ餅、焼き鳥などが売られている。もちろんすべて蒟蒻。満腹で何ものどを通りそうもなかったが、好奇心でいくつか買って食してみた。うまい、そして安い。

(焼鳥やくるみ餅は一本百円程度)

極めればここまでイケル、という見本のようなお店がここにあるので、社員旅行や個人旅行のついでの見学にいかがだろう。
未確認ながら、夕食はやっていない。ランチがおすすめ。

「こんにゃく番所」 株式会社 丹野こんにゃく

〒999-3225 山形県上山市楢下1233-2
フリーダイヤル 0120-08-2351
電話:023-674-2351