未分類

続・逆説

ある程度予想はしていたが、昨日のマガジン『逆説』で取り上げた雪印問題には多くの反響があった。

まず批判的意見から(7通中2通をご紹介)

・「ああいうことを公の場で書くのはどうかと思う。私が仕事をしているアメリカでは、社会問題にまでなる民間企業は消費者から抹殺されるケースが少なくない。『がんばれ社長!』は、そうしたたるんだ企業経営者を批判する急先鋒であって欲しかった。」(テキサス在住 日本人経営者)

・「企業倫理という観点から雪印の行為は企業人として、いや人間として恥ずべきことです。弁解の余地はありません。擁護と受け取られかねない発言には私は賛成しかねます。」(東京都 女性経営者)

賛同意見から(2通中1通)

・「外資系企業の日本法人の代表をしているものです。京セラの稲盛氏の実学からダブルチェックシステムの話を引用されていましたが、この話には改めて納得させられました。弊社においても外国本社の基本ルールがダブルチェックです。これはシステム上への入力、書類、お金、モノそれぞれの流れにおけるチェックルールなのですが、基本は常に二人で見るということです。これは正にミスと出来心があるという前提で管理、牽制する考えかただと思います。この点を日本の社員は文化の違いも有り、時間のムダ、自分たちを信用していないのかと反論し、周知徹底するのは簡単ではないのですが、今回のお話を使わせて頂いて弊社でもまた心新たに取り組んでいこうと思います。」

02/01/29号 『逆説』
http://www.e-comon.co.jp/SampleE-comon/backnumber/020129.htm

昨日のマガジンの主旨は、雪印や農水大臣を批判・擁護するものではない。社会問題を取り扱うのがこのマガジンの役目ではなく、ひとつの題材としてご紹介したに過ぎない。
昨日号の本意とするところは、

1.従来の視点の反対の立場に立つことによって、まったく別の仮説が成立することがあるということ。
2.企業経営者には、世間の大半を占める意見を後追いするだけでなく、逆説をうち立てるくらいの気概を持つべきだというこ   と。少数派に立つことを決して恐れてはならないのだ。批判や嘲笑を避けていては何も出来ないことがある。

という2点である。

逆説といえば、最近の出来事から。

昨夜、愛知中小企業家同友会で『経営指針作成研究会』を開催した。
6回コースの5回目になる。同友会では、「経営計画書」のことを「経営指針」と呼んでいる。そして、経営指針を成文化することこそ経営者の重要な役目であると教えている。ここまでは120%賛成だ。

ところがその後の教えが良くない。経営指針に不可欠な要素として、経営理念の明文化があり、それこそが根幹であるというのだ。そして多くの経営者がそこでつまずいている。

自分の理念ってなんだ? 改まって問われるとなかなか書けない。ましてや理念を書くときに多くの先輩がこう教える。「理念は一度決めたら変えるものではない。社長が何世代交代しても変わらないもの、それが理念だ。」と圧力をかける。

わずか何行かの理念が書けないという理由だけで経営指針づくりを断念する人がいかに多いかを見てきた。だったら理念作りは後回しで構わない、それより先に今困っている問題を解決するところから手をつけようではないか、というのが私のスタンスだ。
作り方と事例はご紹介するが、理念作り作業を合宿でやるようなつもりは全然ない。お一人でやれば良いのだ。

理念を軽視するかのような私の発言、これは同友会の中では放送禁止用語かも知れない。

でもこういう私に研究会運営の仕事を任せるということは、同友会も懐が深くなったのかも知れない。