「もし今まで一度もダイエットしようと決意しなければ、もっと痩せていたのに・・・」と自称ミスター・リバウンダーのT社長。
ダイエットに成功するたびにリバウンドをくり返し、結局ダイエットする以前の体重を上回ることをくり返してきた。来年還暦を迎えるそうだが、今なお寒天ダイエットに挑戦中とのことだ。
はたして今度は続くのだろうか。
先日沖縄でお目にかかったI社長は、数年前に一念発起し、90キロあった体重を三ヶ月で60キロに落とし、いまなおその体重を維持しておられるという。30才代とお若いのに、たった一回の決心でそれをずっと持続させているなんてスゴイ。
ダイエットに関していえばI社長の圧勝なのだが、その差を生んだ原因を「意思の力」だと解釈すると本質を見誤る。
「意思の力」という単純なことばで片づけてしまうと、他のすべてのことにおいてもT社長は意思が弱く、I社長は意思が強い人だというイージーな結論に到ってしまうのだ。
ところがどっこい、T社長の会社は業界ナンバーワンの収益力と成長力を誇り、ご自身も日刊ブログを毎日更新中で業界から注目されるサイトオーナーでもある。
これでもT社長は「意思が弱い人」と言い切れるだろうか。
継続力は意思の力ではない。だったら何か。
継続のための最初のポイントは、「やせなければならない」「やせたい」という欲望やモティベーションの強さがどの程度あるか、という問題だ。それに次いで、他の目標との相関関係や優先順位の問題もある。
継続力とは意思の力ではなく、システム力なのだ。
「今日走るべきか否か」「今からジムへ行くべきか、仕事すべきか」などと考えてはならないのだ。
一瞬一瞬の状況判断でそうした意思決定をすると、目の前の仕事を明日に延ばしてまで走りに行こうという結論には到達しなくなる。一日伸ばしになってしまう。
「今日の午後7時からジムへ行って走ることは、他の目標より優先順位が高い」ということを事前に決めておかねばならないのだ。そうしたら、迷わず走れる。
今日のランチ定食を半分残すことは腹一杯に食べる満足感よりも大切なのだと考え、決めておくことである。
あとは決心したことを続けるためのちょっとした技術的コツをつかめばよい。
背中をポンと押されただけで人は前へ進みたくなるように、ちょっとしたコツを活用すれば継続が簡単になる。そうしたコツについて説かれた本をお読みになりたければ、こちらが最適かと思う。洞察面での深い気づきを得る本というよりは、「なるほど」と膝をたたくようなワザが散りばめられている本で結構使えそうだ。
『「続ける」技術』(石田淳著 フォレスト出版)
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4894512432/
ふり返ってみて、私もメルマガと非凡会は続いているが、他のことは続いていない。この本から何かを盗みとろう!