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大局にもとづく骨太方針を

将棋の格言に「着眼大局、着手小局」ということばがある。いつも広くて大きい大局観をもちながらも、局地戦を制するようなきめ細かい手を打て、という意味だろう。

経営者は大局を見るのが大切な仕事なのだ。局地戦を制することばかりを考えていると、いつのまにか大局観や長期的視点といったものを忘れがちになる。

小泉改革のもとでつくられた「骨太方針」。この単語をインターネット辞書のウィキペディアで調べてみると、こうあった。
少々長いがご紹介したい。

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それまで大蔵省が握っていた予算編成の主導権を内閣に移すため、2001年1月に内閣総理大臣を議長とする経済財政諮問会議が設置された。
時の内閣総理大臣、小泉純一郎の政治手法とも相俟って、機能が発揮されてきた。ここから毎年6月に基本方針が答申され、経済政策・財政政策の柱となる。

骨太の方針とは、2001年6月に答申された「経済財政運営及び経済社会の構造改革に関する基本方針」を指すが、それ以降も「骨太の方針第○弾」として呼ばれ、政策の継続性が謳われている。

・第1弾 2001年
「今後の経済財政運営及び経済社会の構造改革に関する基本方針」
(骨太の方針)
2003年度まで(のちに2004年度まで)を成長なしの集中調整期間とし、それ以降の経済成長を軌道に乗せることを主眼とする。
国債発行30兆円以下
不良債権処理の抜本的解決
郵政民営化の検討
5年間で530万人の雇用創出

・第2弾 2002年
「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2002」(基本方針2002)
2010年代初頭に国と地方を合わせた基礎的財政収支(プライマリー
バランス)黒字化を目指す

・第3弾 2003年
「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2003」(基本方針2003)
「三位一体改革」で地方補助金を4兆円削減し一定割合を税源移譲
一般小売店での一部医薬品販売など規制改革の推進

・第4弾 2004年
「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2004」(基本方針2004)
地方へ3兆円税源移譲
2005年に郵政民営化法案提出
社会保障制度見直し開始
デフレからの脱却を確実なものとする

・第5弾 2005年
「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2005」(基本方針2005)
調整の次の段階の方針。
政府のODAの戦略的拡充
公務員の総人件費削減・定員の純減目標
市場化テストの本格的導入

・第6弾 2006年
「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006」(基本方針2006)
2011年度における国・地方のプライマリーバランスの黒字化
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以上、ウィキペディアより抜粋
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AA%A8%E5%A4%AA%E3%81%AE%E6%96%B9%E9%87%9D

「骨太」という辞書によれば、「骨格ががっちりしていること」とあり、その反対語が「骨細(ほねぼそ)」とあった。
方針の場合、何をもって骨太・骨細というのか定義があいまいだが、

「着眼も大局、着手も大局」なのが骨太ではなかろうか。

小泉内閣のもとで2001年から2006年までつくられてきた骨太方針にならって、あなたの会社の過去5年間の方針を書き出してみよう。

どのような変化の歩みがあったのかをよく見据えた上で、来年以降の骨太方針を打ち立てようではないか。