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執念の鬼才

仏教とビジネスを結ぶ鬼才、執念の人、松村寧雄が22年ぶりに本を出した。

『マンダラ思考で夢は必ずかなう! 「9マス発想」で計画するマンダラ手帳術』 (フォレスト出版)という。
好評を博した前著、「経営を活かす曼茶羅の智慧―ビジネス活性化の本質」(1984年刊)以来となるので、楽しみにしておられた読者も少なくなかろう。

なぜ私が松村氏(クローバ経営研究所 代表)を執念の人とか、鬼才とよぶか。

それは、先週の金曜日(10月6日)、東京のパストラルホテルにおける出版記念パーティの会場で見かけた一枚の写真に原因がある。
会場の壁面ボードに貼られた数々の資料の中に、1983年当時の写真をみつけた。

それは今のマンダラ手帳の原型となるプロトタイプモデルの写真で、革張りの表紙に手書きで「マンダラ手帳」と金ペン文字で書いてある世界に一冊しかない手作り手帳だ。

23年前に手作りした一冊目のこの手帳から今日の松村寧雄が始まった。

空海が中国から持ち帰ったマンダラ図。
ある日、松村が終日このマンダラ図をながめていた時に突如、ビジネスにもこの図が応用できるとひらめいた。

それを「MY法マンダラチャート」と名づけ、まずはチャート図にして発想支援ツールとして発表した。それを普及するために著したのが前著「経営を活かす曼茶羅の智慧―ビジネス活性化の本質」である。

さらにそれを手帳にすべく悪戦苦闘している様子が先の壁面写真でうかがえる。あのごつくて生々しい手帳写真を見た私は、まさしく松村こそ “執念の人” だと感じた。
「ワダバ ゴッホになる」の棟方志功に通ずる情熱と執念だ。

氏は1939年東京上野生まれ。早稲田大学を卒業し、日本オリベッティを経て1979年(40才)で経営コンサルタントとして独立。
株式会社クローバ経営研究所を設立した。
同年「中心角を持つ3×3の9マス」を「MY法マンダラチャート」として開発。1981年から始めた経営者対象の定期セミナーは今日でも続き、多くの松村ファンが全国から集まっている。

1986年、「マンダラビジネス手帳」の市販品を世に送り出した。
市販とは言っても取扱店がほとんどなく、丹念に丹念に愛用者を開拓し、フォローし、声を集めながら改良を加えていくことのくり返し。

そんな努力が実って、今では万単位の初版を刷る数少ない手帳の一つとなった。しかも3千円以上する手帳単価を考えれば、普通の手帳の10万部に匹敵すると思う。

『マンダラ思考で夢は必ずかなう! 「9マス発想」で計画するマンダラ手帳術』 (フォレスト出版)は、マンダラ手帳の使い方を解説した本ではあるが、開発者・松村寧雄の手帳細部にわたる執念を感じさせる本でもある。

私の2007年版マンダラ手帳は、すでに来年の企画と予定(それに遊び)でビッシリだ。

『マンダラ思考で夢は必ずかなう!』
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4894512416/