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展示会出展を検討する

受注の大半を展示会出展でまかなっている会社を何社か知っている
中には、あまりにたくさんの名刺が集まるので出展回数をセーブしている会社もある。展示会は業種によってはとても効果的な営業方法なのである。

少々古いデータだが、2014年に国内で展示会が約700開催された。
延べ出展企業数は10万社強。平均すると一開催あたり153社が221ブースを開いているそうだ。

ひとつの会社で何度も出展しているところもあるからそれを差し引いて約数万社が展示会を利用していることになる。
日本の法人数は約200万社なので3%ほどの会社が展示会出展している計算になる。ほぼ皮膚感覚に近い数字ではあるが、このパーセンテージはもっと増えてもよいのではなかろうか。

実は2007年をピークに展示会の数も出展企業も減っていた。特に、リーマンショック後は大きくへこんだが、近年はふたたび増加傾向にあり、ピークに迫る勢いだという。

そこで今日はあなたに提案がある。
ひとつは、あなたも展示会出展を検討してみませんかという提案。もうひとつは、すでに展示会出展しているあなたに展示会前後の営業をもう一度見直しませんか、という提案である。

今まで展示会について触れたことがない私がなぜ急にそんなことを言い出しのか。それはオトバンクの上田さんからプレゼントしていただいた本の影響である。

『「展示会営業」術』(清永健一著、ごま書房新社)という。直感的におもしろそうだと思い、その場で読み始めて40分で読了した。
案の定おもしろかった。

まず著者・清永氏の体験談に惹かれた。営業が苦手で、ケーブルテレビの会社のダメ営業マンだった清永氏があるとき上司に命じられて展示会を担当することになった。営業に出向くよりは展示会のほうがマシと、懸命に準備して展示会にのぞんだそうだ。展示会では二日間で180人に応対したという。

展示会のあと、奇跡が起きた。
「清永君からケーブルテレビを買いたい」「地デジについて教えてくれたあの兄ちゃんからケーブルインターネットを売ってもらいたい」という電話が鳴りつづけたという。その数なんと60件以上。
清永氏はそのできごとで悟った。「人は売り込まれるのは嫌いだけど、教えてもらうのは大好きなんだ。違和感なく教えてあげることができる場として展示会が効果的だったのだ」と。

たしかに展示会には目的意識の高い人だけが時間と費用を割いて集まる。情報を得たい、あたらしい問題解決策を見つけたいと積極的な姿勢で集まる。渋る相手にアポをとって営業に出向くのとまったく状況が異なるのだ。

この8年間で1195社の展示会指導を行ってきた清永氏の肩書きは、
「展示会営業コンサルタント」。指導先に教えているエッセンスと実例を本にしたのが『「展示会営業」術』(清永健一著、ごま書房新社)なのである。かなりためになる本なので、明日は引き続きこの本の内容に踏み込んでみたい。

★『「展示会営業」術』(清永健一著、ごま書房新社)
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