Best of がんばれ!社長  武沢 信行

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続・中小企業の海外進出意欲

      2016/05/02

昨日のつづき。

取引先との関係からノーチョイスで台湾に工場をつくることになりました」というようなケースもあるが、初めて海外進出する際には、どの国や街を選ぶかは悩ましい問題である。

「その国(街)にやってきたとき、僕が骨をうずめるべき場所は、ここだ!とすぐに感じた」と言う人がいる。タイでもカンボジアでも北京でも起業家からそのような話をうかがった。なかには、子供のころから香港にあこがれ、大人になって香港で働く夢を実現できたとき「ここで仕事ができて給料をもらえるなんて夢みたいだった」と当時を懐かしそうに語る人もいる。

歴史や文化が気に入った、その国の人たちの親日的で優しい表情に惹かれた、気候風土や食事などが魅力的だった、潜在的な成長力に賭けてみた、など人それぞれの判断基準で海外拠点を決めている。

帝国データバンク「海外進出に関する企業の意識調査」(2014年10月公表)の結果が興味深い。これは、中小企業が拠点として最も重視している国はどこかを調べたもの。次のような結果になった。

1.生産拠点として重視する国ベスト10
( )内の数字は割合のパーセンテージ

1位:ベトナム(11.0)
2位:中国(6.6)
3位:タイ(4.7)
4位:インドネシア(2.7)
5位:ミャンマー(1.9)
6位:台湾(1.9)
7位:その他のアジア(1.5)
8位:インド(1.1)
9位:韓国(0.6)
10位:アメリカ(0.6)
11位:シンガポール(0.6)
12位:その他の中南米(0.2)
13位:香港(0.1)
14位:アフリカ(エジプト含む)(0.1)
15位:ドイツ(0.1)

以下、その他の欧州、ブラジル、フランス、中東(トルコ含む)、イタリア、ロシア、オーストラリア、その他の大洋州、イギリス、カナダと続く。

2位の中国をかなり引き離してベトナムが首位という結果に驚いた次第だが、かつて海外進出の代名詞がアメリカだった世代がみれば、このアジア偏重のランキングは隔世の感があろう。これが時流というものだ。

意外に香港やシンガポールが低いのは、このランキングが「生産拠点」として重視している国だからである。では次に、「販売拠点」として重視しているのはどこか。そのランキングがこちら。

1位:中国(11.7)
2位:アメリカ(4.1)
3位:タイ(3.8)
4位:ベトナム(3.6)
5位:インドネシア(3.4)
6位:インド(3.1)
7位:台湾(2.3)
8位:シンガポール(2.0)
9位:その他のアジア(1.5)
10位:韓国(1.1)
11位:香港(1.0)
12位:ミャンマー(0.6)
13位:中東(トルコ含む)(0.5)
14位:その他の欧州(0.5)
15位:ドイツ(0.4)

以下、フランス、ロシア、ブラジル、その他の中南米、アフリカ(エジプト含む)、オーストラリア、その他の大洋州、イギリス、イタリア、カナダと続く。

いかがだろう。

「販売拠点」として最も重視されているのが中国、そしてアメリカという順になった。3位以下のランキングは「生産拠点」のそれと大差はないように思われる。BRICs(ブラジル、ロシア、インド、チャイナ)という言葉がもてはやされたが、このランキングをみる限りはBRICs はまだ助走すら始まっていないようにみえる。

このような統計は定期的に各社から発表されるので、単年度の調査結果を見るだけでなく、前回調査との対比で見ていくとトレンドが掴みやすくなる。

昨日にひきつづき、中小企業の海外進出動向を調べてみた。今回はここまで。

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