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上海から帰国して


●5月9日(日)、雨。ホテルで傘を借り、午前7時半に出発。
万博ゲートの開門は9時なので、余裕がある。

今回は、和僑会で使った虹橋地区にホテルを取ったが、万博が目的ならば会場近くのホテルが良いだろう。
縦横無尽に張りめぐらされた上海メトロのネットワークは東京並みで、市内の移動がとても便利になった。しかし、それだけに乗り換えも多くなると時間がかかる。料金は4元(60円)程度とかなり安くなっているので、満員状態のことが多く、席に座れる確率は5割以下だろう。

●8時半、会場着。中国館がお目当てなので5号ゲートに近い駅で降りた。駅からゲートまでは目と鼻の先。チケット売場にはほとんど行列がなく、当日券(160元、2400円)がすぐに買えた。
例によって行列では人が前後する。意識するしないに関係なく人に追い抜かれたり、追い抜いてしまったりする。故意に抜いていく輩も多く、それを気にする人にとっては、すでにこの段階からバトルが始まっている。

●開門前に飛行機のセキュリティチェックと同じ機械を一人ずつ通り、そのあとに入場門がある。
開門前からすでに行列が出来ていて我々が入場できたのでは午前9時半になってしまった。開門ゲートを通ったところで中国館の予約券が5万枚配られるのだが9時半の時点で売り切れだった。聞いてみたら9時20分に終わったという。あと10分だった。私さえ寝坊しなかったらもう30分早く到着できていたはずなので、少し後悔する。

●ちなみに5万枚とはいっても、前もって旅行社などがまとめて確保しているので、予約券を持っていない場合は午前9時の開門から数分~30分が勝負だろう。できれば、縁故か旅行社などに入手相談しておいた方がよい。

●さて我々は、ヨーロッパ地区へ移動。
無料バスも出ているが、ここでは10元払ってアメリカ館行きのシャトルタクシーに乗った。
すでにドイツ館はかなりの行列ができていたので、我々はフランス館、スペイン館、モナコ館を見てまわり、正午に会場を後にしてホテルに向かった。この日は、帰国する日なので浦東国際空港に向かわねばならない。

●ホテルからリニア駅までタクシーで移動。63元だった。そこからリニア(最高速度431キロ)で7分したら空港だ。
ケンタッキーでランチを済ませ、帰路についた。上海の空港は意外に免税店が地味だ。香港のように世界中からいろんなものが集まっているわけではない。

●さて、今回はいろんなことがあったが、順不同で思い出を整理したい。

1.上海和僑会
はじめて上海和僑会の公開イベントが行われ、基調講演をさせていただいたが、すばらしいメンバーによる会が発足したと思う。
白川博司先生の通販実践会の皆様もイベントに彩りを添えてくださり、感謝申し上げたい。

2.万博について
日本のテレビではいろいろとゴシップ情報も流していたが、パビリオンはほぼ出来ているし、大したトラブルもなく立派に運営できている。
細かいことはいろいろ不満がある。たとえば、場内の掲示板が少ないので道が分からない。スタッフに聞きたくてもあまりいないし、スタッフもよく分かっていないというような初期段階の不満はある。しかし、地図を頭にたたき込みながら人を頼りにせずに動けばよい。何がどこにあるかは覚えられるはずだ。

3.人気パビリオン
モナコの映像は良くできていた。スペインの赤ちゃんもすごい。
特に足の裏はおみのがしなく。フランスはオシャレで行きたくなる。日本はクールだ。特に第二ステージのコンパニオン女性(中国人)は可愛くてカッコイイ。
イタリア館では、フェラガモの職人が靴作りの実演をしていた。
タイ館では、入場待ちの列に向かって語りかける若い女性のトークが中国人から爆笑をかっていた。実にユーモラスで可愛い話し方をする女性だった。日本にもこうした笑いがあれば良いのにと思った。スタンプラリーに参加するとよい記念になる。売店でパスポート型のスタンプ帳を手に入れるべし。
各パビリオンに来ている外国人スタッフに話しかけよう。
「Are you French?」「Yes.」「Oh nice.beautiful」「Thank you」この程度で充分疲れが取れる。

4.疲れについて
それほど意識していなくても2万歩以上はあるく。硬いアスファルトだから、下手をすると昼前から下半身に乳酸がたまる。積極的に休憩をとって水分や食事をとろう。そうすれば、夕方ぐらいからパビリオン攻略のチャンスが広がる。夜間割引入場券のようなものは今のところないので、夕方から徐々に人が減る。夜はライトアップが美しく必見。パビリオンは22時までしか入れないが場内には24時までいられるのだ。ドイツビールやイタリアのワイン、ベルギーのワッフルやスイスのチーズ、日本の讃岐うどんやたこ焼きを楽しみながら夜を過ごすのも一興だと思う。

5.中国人について
国と市がマナー向上運動に力を入れているせいか、この1年で一気に成果が上がっている。そう感じたのは次のような場面を目撃したから。
・エスカレーターでは人が右に立ち、急ぐ人は左側を歩いて行くという国際ルールがかなり守られている。
・トイレがかなり衛生的になった。空港や飲食店のトイレなどでは、日本と大差がないと思えるほど。
・経済的に豊かになった。高機能デジタル一眼レフカメラの新しいのを持っている人を何人も見た。服装や持ち物もみるみる洗練されてきている。

6.朱家角
「江南の名鎮」朱家角に足を伸ばした。明朝時代からつづく古い町で、上海郊外の観光地として栄えている。半日400元(6000円)程度でワゴンタクシーをチャーターした。お茶を飲みながら全員が手相を観てもらったが、私はお金持ちで102歳まで元気に生きて、女性にもてると言われたのでチップをはずんだ。

7.パジャマ問題
空港の免税店でシルクのパジャマを見ていたら、スタッフが話しかけてきた。彼女いわく、「すごくきもちいい。これを着て晩ご飯をたべてリラックスすると気分最高。そのまま寝ても汗をかかない。一番おすすめは、寝る前にこれを着て犬の散歩をする。奥さんと二人でそうしたら、かっこいいよ!」

やっぱりパジャマはステータスなのか。