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辞めるなよ!

うつ病に関する昨日号に読者からメールが何通か届いている。特に大企業やIT企業からのメールが多いようで、今日はそのうちの二通ほどをご紹介したい。

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W社のHと申します。初めてメール差し上げます。

がんばれ社長は2000年ごろから拝読させていただいており、私のようなベンチャー企業を経営するものにとってバイブルのようなメルマガです。無料で読めること感謝します。

さて本日のメルマガでうつの話題がありましたので、こちらの本をご紹介します。

『自殺という病-毎年3万人の自殺者を減らすために、あなたができること』 http://www.amazon.co.jp/dp/4798016179/

私もIT業界の人材エージェントを営んでいる職業柄、発売後すぐによみましたが大変参考になります。(誤字が少々多いですが)

宣しければ是非、ご参考まで。失礼しました。

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なるほど、amazon書評での評価も高い。さっそく私も発注した。

もう一通のメールは秋田から届いたこちら。

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最近メルマガを読み始めました。私は実家(秋田)の父の会社にUターン就職したばかりの者で、ビジネスとか経営のことを勉強するのにとても貴メルマガが役立っています。これからも続けて下さってほしいです。

ところで、私の父が一年前くらいにうつ病と診断されて以来、ずっと自宅にいます。一応まだ父が社長ですが、実際には、近所のお店でパートしていた母がピンチヒッターとして対外的な社長役としてがんばっています。私も早く社長業がまかせられるようにならねばと少々焦っています。

秋田は日本一自殺が多いことでも有名で、曇天がそうさせているのかも知れませんが、そればかりでなく、仕事環境の厳しさから、将来に明るい希望がもてないところがあるからだと思います。

(後略)
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まだお若いのに、社長業をまかせられるようがんばるというのは立派な根性だ。お父さんはお気の毒だが、快復にむけて家族や社員が精一杯のサポートをしてあげてほしい。

秋田だから経営がむずかしいということは言えないはず。経営環境が厳しいならば、それなりのやり方があるし、秋田で夢のある高成長企業がたくさんあるという現実も直視し、そうしたやり方を参考にしていただきたいと思う。
なんと言っても若さは財産なので、地域の若者に夢を与えられる会社にしてほしいと願う次第。

さて、今日は希望することをシンプルに伝えることの大切さを改めて強調しておきたい。

・こうしてほしい
・こうしてほしくない

ということは、しっかりと伝えないといけないのだ。しかもくり返して。

特に、ずっといてもらいたい社員には、はっきり言おう。
「辞めようなんて思うなよ。ずっと居てくれ」と言うのだ。

それだけでなく、その社員の期待に添うような会社に変えていくのだが、まず期待を言うこと。

経営者は意外にそのあたり、シャイな人が少なくない。

社員が辞めたいというのは自分の不徳の致すところ。それゆえ「辞めるなよ」なんて自分からはおこがましくて言えない、という社長が多いようだ。

だがそれは違う。期待している社員には辞めるなと言うべきだ。
むしろ、社員は社長のその言葉を待っていることもあるし、少なくとも社長の本心を知りたがっているのだ。

自分は期待されているのかいないのか。そして、自分のことをどの程度社長は考えてくれているのか、いないのか。

さすがに部下が50才にもなれば、あえてこちらから「辞めるなよ」と言わなくても彼らは年令的にみても、たぶん辞めないだろう。
働きざかりの20代、30代、40代の社員に向かって「辞めるなよ」と言ってあげてほしい。

余談ながら、日本人の若者の学力低下が言われているが、その最大理由は、親も先生も子どもに向かって「勉強しろよ」と言わなくなったから。

昭和の終わり頃、子どもにむかって「勉強しろ」というのは親のタブーのように思われていたが、そんな過保護の姿勢が子どもの学力低下を生んだ一因だと私は思う。

希望することはシンプルに、かつ反復して言わねばならない。