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天才社長


昨日の『天才社員』にも多数のメールが届いている。

東京在住のMさん(出版社勤務)のメール
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さすがですね、『天才社員』の切れ味するどい文章を読みました。

「天才」には、「伝票はきちんと書かなきゃダメだ」とか「常識がない」は禁句だと思いますね。「常識!」を強要すれば、天才は去っていきます。
「天才」のマネジメントは、とにかく「自由な発想が羽ばたける環境づくり」だと思うのですが、「ひとたび、戦略コンセプトを生み出したら」その後の実務一切を「ディレクター+現場の普通の人100人」で引き受けるべきだと思うんですね。
つまり、「天才」は実務には参加させない。迷惑がかかるから(笑)。
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なるほど。

「天才社員」ではなく、「天才社長」ならどうなのかと考えさせられるこんなメールも頂いた。
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突然失礼。『天才社員』を読ませて頂きました。涙を滲ませながら、つい笑ってしまいました。
私にとってもこの日本は無人島に等しい。それは私を理解し、共に歩もうとする人間が皆無に等しいから。
私の場合は一人で会社を営んでおりますが連日悪戦苦闘。
同調者がいれば一人で100億円や200億円の年商は楽勝です。が、皆なぜか逃げていきます。不思議の国ニッポン!?
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社長が天才だと周囲の誰も気づかない。

26年前の9月、パソコン用パッケージソフトの流通事業を開始したころ、リンゴ箱の上に立って、「将来はうちも豆腐屋のようにイッチョウ、ニチョウという単位を扱うようになるんだ」と夢を語るソフトバンク・孫正義社長の朝礼に似ている。
アルバイトはまともにそんな話を受け止めなかったに違いない。だが、同社の直近の連結売上高は孫社長が語ったとおり、すでにニチョウを突破しているのだ。

真の天才は己の弱点を知るものだ。経営者として自分の器の限界を早めに悟る。だから、それを補う人材を欲する。

経営者の大切な役割は、ロマンとソロバンの両立にあるわけで、自分はロマンに偏りすぎているな、と感じたらソロバンができる人材を探す。
ソロバンに偏りすぎている場合は、ロマンを作れる人を探すのだ。

中小企業の経営者は、多くの場合、先のメールの社長のように孤軍奮闘しがちだ。

「人間はひとりでいるということは良くない。仕事を一人でするというのは、特に良くない。むしろ彼が、何かを成就しようとするならば、他人の協力と刺激とが必要なのだ」とゲーテが語っているように、経営者にも協力者、理解者、刺激、そしてバランス役が必要なのだ。

極端に利益重視に偏りすぎたり、その反対に精神的な面を強調するあまり、利益を軽視することがないようにしたい。

「利益がおこげのようでは情けない」という稲盛さんの言葉の真意は、黒字ならおこげのような表面的な黒っぽさではなく、真っ黒の炭のように隆々と黒くしてほしいということだろう。

その利益が公益を通して得られたものであり、その利益がさらに拡大再生産されて顧客や地域、国家や世界に富と豊かさをもたらすものであれば、骨太の事業発展計画をもつことが正義なのである。