ロケットの場合、打ち上げ成功率が90%以上になると世界の一流水準に達したと認められる。中国の場合、昨年の「北斗1号」の打ち上げ成功によって成功率は90%に達し、世界でも一流の宇宙技術力をもった国に仲間入りしたことになる。
アメリカのアトラス、デルタ・ロケットなどのベストセラー機で94%、欧州のアリアンが約93%、ロシアのプロトンが約90%である。
日本の成功率はお寒い状況が続いており、1994年では71%だった。技術大国が、ロケット打ち上げに関しては世界に大きく遅れを取っている。だが、初めてのロケットの場合、70%程度が世界の平均でもある。それよりも、次のサイトからもわかる通り、日本の場合は圧倒的な打ち上げ数の不足、つまり経験不足が最大の原因のようだ。
http://www.asagaku.com/jkp/2001/jkp8/jkp8_18.html
日本の場合、成功率100%の亡霊に縛られていると指摘する声もある。ロケットのような高額かつ人名に直結するようなものでも、10~20回に一回は失敗するのが今の現実なのだ。だが、それでも目的のためには挑戦をやめない。そして、やがては、成功確率が旅客機や新幹線並みに高まっていくことだろう。私たちのビジネスや人生でも同じだ。
「まず成功確率100%ありき」の発想でいては、数の挑戦ができない。かならず量が質に転化するのだ。一定数の場数、経験を踏まずして成功率を上げようとしてもそれは無理な相談なのだ。