「くも膜下出血になる直前まで働くべきです」と語るのは、ランチェスター経営戦略の第一人者、竹田陽一先生(68才)だ。
3/18(木)博多非凡会において先生にゲスト講演をお願いした。基調講演が終わり、私が次のような質問をさせていただいた。
「私はいつも時間管理と自己管理に問題をかかえています。先生の場合は、どのようなことに注意されていますか?」
それに対し、先生の回答は次の通り。
弱者(世の多くの個人や企業)必勝の時間戦略として、次の三つの視点が重要である。
1.時間総量が競争相手より上回っていること(重要度57%)
2.その人でないとやれない役割に仕事をしぼっていること(重要度29%)
3.時間を無駄なく効果的に使っていること(重要度14%)
「世の中の時間管理に関する書籍のほとんどが3番目の問題に対する技法を教えるもので、枝葉末節の戦術にすぎない。大切な時間戦略は1と2です」と。
成果=量の二乗×質
であるゆえ、質(才能)の不足を量で充分に補えるものである、というのがランチェスターの時間戦略だ。投入する時間量が不足していては話しにならないようだ。
そこで、「先生ご自身はどの程度働いておられますか?」と質問を続けてみた。すると、驚くなかれ、
「この10年はかなり時間を減らしている」と前置きしたうえで、年間3,500時間労働を下回ることはないそうだ。
盆も正月も関係なく、一日あたり11時間労働をキープしている。しかもその対象は「ランチェスター経営戦略」という狭い分野にのみ投入しているので、ナンバーワンになれないのがおかしいと言い切る。
この分野で勝負しよう、と決意したのが40年前の28才。以来、紅白歌合戦も高校野球もまったく見ない人生がはじまったという。スゴイ!
「素質がある人はライバルの多い分野で勝負しても勝てる可能性があるでしょう。でもそうでない人は敵の少ない分野を選ぶべきでしょうね」とも添えていただいた。
私も年間3千時間を下回ることはないので少しホッとしていると、竹田先生が私に追い打ちをかけた。
「あなたの場合は今から打って出る立場なのだから、もっとやるべきでしょう。基準としては、くも膜下出血手前まで」
チクショ。よし、見ていろ。過労で倒れるまで働いてやる!
そして、私でなければやれない仕事だけにもっともっと的を絞ってやろう。
そして一年ぶりに、今日から使用時間調査を始めることにした。
竹田先生、ありがとうございました。
ランチェスター経営株式会社 http://www.lb-c.com/