未分類

勝ちと負けのパターン

●今日は、あなたの“勝ちパターン”を増やし、“負けパターン”を減らそう、というお話しをしたい。

●個人でもチームでも、トップ・アスリーターたちは自分流の勝ちパターンを持っている。「この形になれば必ず勝てる」という勝利の方程式のようなものだ。


●「タイホ~ウ、たまにはいっぺん負けてくれ~!」と蔵前国技館の大相撲ファンが嘆きのヤジをおくるほど強かった横綱大鵬。彼は、右四つで相手のまわしをつかんだとき、ほぼ必勝といえるほど高い勝率を上げた。見ている側も、その形になった瞬間、「あっ、今日も勝った」と思ったほどで、たまには大鵬の負ける姿を見たいとファンですら願ったほどだ。

●大鵬に並ぶほど強く、そして、人気があったのが読売巨人軍。

大鵬全盛のころの巨人軍も強烈に強かった。何しろ9年連続日本一という空前絶後の記録を危なげなく成し遂げたのだから、いま思い返せば奇跡としかいえない。

川上監督、牧野コーチ、選手は、柴田・高田・土井・広岡・黒江・王・長嶋・須藤・国松・末次・森・堀内・城之内・高橋一・・・。さらには晩年の張本や金田までもが入団し、活躍した。


●V9時代の巨人の強みは、大鵬の強さとはひと味違うものだった。それは、9年間にわたって、あらゆる勝ち方が出来たということだ。ただ一つの勝ちパターンというものはなく、先行逃げ切りあり、後半追い上げあり、劇的逆転あり、何でもあり。9イニングが終わるときにはきっちりと相手より点が多い野球をした。つまり、何通りもの勝ちパターンが存在したわけだ。

●勝ちパターンの存在以外に、大鵬と巨人に共通するひとつの特長、それは、「負けパターン」を持たないということだ。例えば、大鵬は右四つを得意とするが、左四つでも充分に強かった。決して左四つが苦手ではない。戸田関のような突進相撲に弱い面があったが、バランスのとれたスキのない力士として横綱の理想像のように私には思える。


●私たちも普通は、一つか二つの勝ちパターンを持っているはずだ。例えば早朝に目覚め、朝早く出社して気持ちよいスタートダッシュを切った日は、一日中気持ちよい、というような勝ちパターンだ。その勝ちパターンにはまると強いが、はまらない日は普通の一日になってしまう。一つしかない勝ちパターンでは、トップアスリーターになることは出来ないのだ。

●あと一つ、別の勝ちパターンを作ろう。例えば、朝寝坊したとしても、そこでがっくり来てはいけない。その瞬間からベストを尽くそう。夜眠るときには勝利者のフィーリングで布団に入れるようになろう。

●「僕は昼食あとの午後からは、クリエイティブな仕事は出来ない。」と言っている経営者は、事実その通りになる。私は、午後からでも本の原稿や新しいプロジェクトの企画書など、平気で書くことができる。最初は私も昼食後が苦手だったが、苦手とは言っておれず、やってみたらかなり出来ることが分かったのだ。たしかに午前に比べれば生産性が落ちるが、充分に仕事は進むのだ。

●また、「このパターンになったら今日はダメだ」という負けパターンをなくそう。例えば、奥さん・ご主人とけんかして一日が始まったときは一日が台なしになる、という思いこみはやめよう。あらゆる瞬間をとらえて、その一瞬から最善を尽くし、トータルでは成功の一日になるようにしよう。その勢いが明日の目覚めにつながるのだ。

●勝ちパターンを増やそう、負けパターンをなくしてしまおう!