●体重88キロ、体脂肪率29.4%。彼の身長が181.5cmあるからこそ目立たないが立派な肥満体だ。その彼とは、人気グループ・スマップの香取慎吾さん(1977年生れ)。
●彼はこの春、本気でトレーニングに取り組むことに決めた。スポーツクラブでは専属トレーナーの指導を受け、ダイエットの王道を歩む決意をしたという。それから6週間が経過した。体重12キロ減、体脂肪にいたっては何と17%減の12%台まで落ちた。見事に脂肪だけが落ちた理想的なパターンだ。肉体改造に成功した。
●「昔はサッカーの中田が体脂肪4%と聞くと、別世界の話に思えたけど、いまはそこまで行けるんじゃないかって。スポーツ選手だって同じ人間だから彼らもハードなトレーニングに耐えてカラダを作っているはず。そう思うと意欲が湧いてくるんです。」と香取さん。最終的には8週間におよぶダイエットプログラムを組んでいるそうで、さらにこれから数字は改善されていくに違いない。
(雑誌「ターザン」2003 8/13号参考)
●この報に接したとき、私には衝撃が走った。今年年末まで体重・体脂肪の目標があるが、全然進歩していないからだ。毎月1.5キロ減らせば何とかなる、という計算で取り組んでいるが、実際には何も進歩がない。ひょっとしたら、ダイエットは年間計画でやるものではなく、短期決戦で挑むべきかもしれない。
●いや、まてよ。
勉強でも遊びでもビジネスでも、伸びるとき、進歩するときには、短期で大きく進む。以前の「がんばれ社長!」で合気道のジョージレナード著『達人のサイエンス』(日本教文社刊)をご紹介したことがある。その中に、次のように単語が出てくる。
・スパート・・・一気に上達し、新しい水準に到達する期間。
・プラトー・・・スパートで上がったレベルよりも少し下がった位置
で長く長く続く現状維持の期間。
●香取慎吾さんのダイエット成功は“スパート”の結果だ。このあと、しばらくプラトーが続き、必要ならばまた後日、次のステージに向けた“スパート”があるだろう。
●あなたに今、“スパート”が必要な課題は何だろうか。往々にして長期間にわたって進歩していない課題こそ“スパート”でやっつけてしまう必要があるに違いない。