昔、なにかの本で読んだ記憶だが、西郷隆盛の奥さんは自分の夫が日本を動かすような大仕事をしているとは知らなかったらしい。まったく知らないはずはないので、たぶん興味がなかったのだろう。いつも西郷さんに家庭の用事を言いつけていた。
「ちょっとあなた、庭の生け垣の修理はいつやってくれるの?この前やるって約束したじゃない」「あ、そうだった。ごめん、明日の朝やるよ」 (武沢想像)
想像しただけでほほえましくなる。家族の一員が世間でどのような仕事をし、どんな評価を受けているかということよりも、まずは家庭の中での粗が目立ってしまうもの。ある意味、家族だけでなく社員も身内のようなもので、いつも一緒にいる部下の粗ばかり目立ってしまいがちである。
同業他社が欲しがるような技術やノウハウをもった社員なのに、社内ではお荷物扱いされる。もし同じような技術をもった若い社員がいれば尚更で、中高年は厄介者あつかいしてしまう。その結果、優れた人材がどんどん社外に流出していく。日本国内での流出ならまだ良いが、中国や韓国などライバル企業が高いギャラで彼らを招へいし、ノウハウを取られたあげく使い捨てされてしまう悲劇が起きている。そうした例はあらゆる産業分野で起きていて、日本企業が国際競争力を失っている。
「中高年人材の海外流出をストップしない限り、日本経済の力は削がれるばかりです」と語るのは、有限会社エス・オー・エス・ネットの長井利浩社長。長井社長は豊田通商を勤めあげたのち、今の会社を立ち上げた。中高年人材と企業とをマッチングするサービスで、その形態は、再就職支援であったり、業務の請負い、コンサルタントの派遣などの形をとる。いずれにせよ、ベストのソリューション(問題解決)を一件一件手作りで行うのが仕事だ。
業界の常識は他業界では非常識。同じように、わが社の常識は他社の非常識。そうした常識のギャップを埋めるのが経験豊富な中高年人材であり、その目利きをするのがエス・オー・エス・ネットなのだ。
11年前にスタートした同社は、トヨタ系を中心にした製造業人材の登録が多く、これまでも圧倒的に製造業からの引き合いが多かった。しかし最近ではサービス業をはじめとした非製造業の比率も高まっているほか、アジアに進出している日本企業からのオファーも増えているという。
もちろん人材登録は日本全国、どなたでもできる。年金や収入の心配も大事だが、それ以上に、自分を必要としてくれ、感謝してくれる人のためにやり甲斐をもって働くことが重要だ。
まだ引退は早い。もっともっと輝きたい、という方はエス・オー・エス・ネットの門を叩いてみよう。また、登録人材に興味のある企業もエス・オー・エス・ネットに問合せしてみよう。
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