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小説『ウオダイ物語』武澤 信行著

ウオダイ物語

小説・「企業家列伝」シリーズ第一弾として『ウオダイ物語』を本日より Kindle ストアにて発売を開始します。

この「企業家列伝」シリーズは、実在する経営者を取材し、小説の形を通して経営者の生きざまや独自の経営観、楽屋裏の格闘ぶりなどをお伝えするものです。
私にとって、メルマガだけではお伝えしきれない経営者の姿をお伝えし、ひとりでも多くの人たちが経営者になりたいと願ったり、経営者になって良かった、まだまだ頑張らねば、という気持ちになっていただくことが願いです。

デビュー作にあたる今作品では、名古屋の食品スーパー「ウオダイ」の加藤千博(かとう かずひろ)社長にご登場願いました。
三代目社長である加藤社長は、親子孫の三世代で完成させたこの店を発展させていくべく使命をもって生まれました。50歳になるまでは、比較的順調にその使命を果たしてこられたのですが、バブル経済崩壊後の長びく不況にデフレ経済、リーマンショック、さらには過激な競争環境が「ウオダイ」と加藤社長をむしばんでいきます。
よもや、五十歳を過ぎてから「ウオダイ」を廃業し、鮮魚市場でネコ引き(荷物運び)の仕事をする覚悟までせねばならないとは…。そこにはいったいどんな浮沈の物語があったのでしょうか。

この小説は実話ベースです。細部では作者の想像も働かせましたが、あらすじは実話です。これは、一人の男のサクセスストーリーでもなければ、痛快活劇でもありません。伝記でもありません。悩み多き経営者の格闘記といえそうなものです。
会社経営は人生をかけた冒険と挑戦であり、ときには身体と心をむしばむものでもあります。同時に、支えあう仲間の存在や、大切な人が残してくれた「言葉」によって困難に立ち向かう強さも勇気も出てきます。

今回、親子孫の三代にわたる物語を書きながら私は、企業は時代とともに生きていることをあらためて実感しました。時代が要請するものを企業が提供できれば存続と発展が許され、そぐわなくなれば、おのずと企業は衰退し、消え去る運命にあります。

最終確認のため、加藤社長に原稿を事前確認いただいたところ、こんなありがたいメールを頂戴しました。手前味噌ですが、ご紹介させていただきます。

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とても楽しく、しかも感動しました。

何度も、何度もよみました。其のたびに恥ずかしいですが涙してしまいました。先生の洞察力と想像力には本当に驚きます。しかもそれをあんなに素晴らしく表現してくださり、私の生涯の思い出になりそうです。先生に書いていただいたことで改めて、「生きていてよかったなぁ」、「人生って素晴らしいなぁ」と感じることができ、また武沢先生のポテンシャルの高さに驚いています。
自分ひとりでは何もできないし、今、命のあることを、すべての人に感謝しなければ、なりません。そして先生にお会いできたことを神様に感謝しています。
素晴らしい感動ありがとうございます。
これからもあと残りの少ない人生かもしれませんが、ウオダイが生き残り「あってよかったなぁ」と言ってもらえれるような会社にしていくことが私の生れてきた使命だとおもいます。
ありがとうございます。

平成26年2月23日 ウオダイ・加藤千博

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試験的に「小説ドットコム」ブログを開設しました。小説に関する情報はすべてこちらにアップします。執筆日誌などで楽屋裏の様子などもマメに更新するつもりです。あわせてお楽しみください。
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