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夢コンサート

きのう、夢グループが主催する「夢コンサート」を観てきた。

千昌夫、黒沢年雄、山本リンダ、チェリッシュ、伊藤咲子、三善英史、葛城ユキ、タケカワユキヒデ、狩人、おりも政夫、森口博子、保科有里の 12組 14人が参加するステージ。それぞれがヒット曲を何曲か歌う他、男性と女性に別れての「紅白歌合戦」(他人の曲をカラオケで歌う大会)というイベントもあって楽しいステージだった。

新聞広告でこのイベントを知り、すぐに申込みの電話を入れて最前列を確保した。1388席の桑名市民会館大ホールはほとんどが私と同世代の人たちで埋まっている。

席に着いてから、「そういえば歌手のコンサートを観るのっていつ以来だろう?」と考えてみた。SMAPの北京公演のように、何かのついでに見たコンサートは二つ三つあるが、前もって予約してコンサートを見たことは一度もないかもしれない。子供のころに母に連れられて上条恒彦コンサートに行って以来かもしれない。

そんなこともあってか、最初に登場した森口博子さんの歌唱力とスター性にあっけにとられ、狩人の割れんばかりの熱唱にはびっくりした。極めつきは伊藤咲子さん。若いころより歌が上手くなったように思える彼女の『ひまわり娘』には聞き入ってしまい、「この CD を絶対買おう」と思った。

「私と同じ 13歳の森昌子ちゃんがスター誕生で歌手デビューしたのをみて、私もやってみようと思った」と伊藤咲子さん。彼女も 15歳のときスター誕生で優勝し、16歳で歌手デビューを果たした。デビュー曲の『ひまわり娘』が大ヒット。その後も続々とヒットを飛ばした。

『どうにも とまらない』と『狙いうち』で圧巻のパフォーマンスを見せてくれた山本リンダさんは、「もっともっと歌い続けたいので、足腰を鍛えなきゃ」と、とどまるところを知らないステージへの情熱をみせていた。

『ボヘミアン』と『HERO』をマイクが要らないほどの歌唱力で唱いあげた葛城ユキさんは聴衆を乗せるのがうまい。「私が歌のなかで”ヒーロー”と唱うときには、必ず一緒に右手でガッツポーズしてヒーローって言ってください。元気が出ます!」と。隣のおじさんは足を組んで腕組みしたままだったが、私は言われた通りにガッツポーズしていたら、本当に元気が出た。

チェリッシュの松崎夫妻は結婚 36周年になるという。昨年、お子さんが結婚式をあげられたそうだが、挙式の前夜に「お母さん、あした、お願いがあるの」と言われた悦っちゃん。それは、新郎新婦のためだけに『てんとう虫のサンバ』を唱ってほしい、というお願いだった。もちろん喜んで唱ったそうだが、現役の歌手として娘の結婚式でこの歌を歌えて本当に幸せものです、と悦っちゃん。

ご主人の松崎さんは、36年間夫婦がやってこられたのは松崎家に三つのルールがあるからだという。

一.相手の顔を見ないこと
二.相手と話をしないこと
三.いつも三歩下がって歩くこと(旦那が)
と観客を笑わせていた。

『時には娼婦のように』の黒沢年雄のしぶさは健在だったが、意外に話し好きで冗談を連発して三枚目役を買っていた。

トリをつとめた千昌夫さんは千両役者だ。貫禄充分で 4曲披露。『星影のワルツ』を唱うときには、こんなジョークで笑わせた。「この『星影のワルツ』もおかげさまで世界三大ワルツに登録されました。あとの二つは、『テネシーワルツ』と『芸者ワルツ』」

さらには、こんな笑い話も。「おかげさまで私も 60を超えたあたりから大変忙しくなりました。特に撮影会の仕事が増えてきましてね、先週は胃カメラの撮影会があり、今度は内視鏡で、レントゲンの撮影も何回あったことか…」

2時間~2時間半の予定と聞いていたが、終わってみたら 3時間半のステージだった。しかも、ステージが終了するやいなや歌手の皆さんがロビーに向かう。CD やグッズの販売のためで、当日購入者にはサインや握手をしてくれる。私は急いでロビーに向かい、皆さんの CD やグッズを買って握手してもらった。音楽はさっそく iPhone に入れて聞いている。本来はノーカメラなのだが、千昌夫さんだけは OK だった。

この夢コンサートは毎年全国各地を巡回しているようだ。すでに常連さんのようなファンもいた。テレビで見ることは少なくなったアーティストが現役で活躍している姿を見てこちらも元気をもらう。そんなローカル&シニアマーケットがしっかり存在することを教えてくれた。

★ http://yumecon.jp/design/yumecon/schedule.htm