Rewrite:2014年3月20日(木)
100円で仕入れた鉛筆を150円で売る。この差額50円は粗利益であり、別名「付加価値高」ともいう。
この付加価値50円がなぜいただけるのか?
それは、あなたの会社に何らかの存在価値があるからであり、その何らかの理由で消費者はあなたのお店に買いに来てくれるわけだ。あなたは知恵をしぼって昨年以上に利益を上げたいと考えている。そのためにどんな手を打っているのか、が問われる。
適切な手を打ち、あなたが望む結果を出すためには、消費者があなたのお店で買い物をする明確な理由を作り上げることが必要となる。
どうして他店ではなく、当店で買い物すべきなのか?
その大義名分を作っているか否か。つまり当店で買い物をすべき必然性が何なのかをあなたの会社全体で合意形成する必要がある。
そのためには、消費者のニーズをつかむことと、それにどうやって応えるかを決めることだ。消費者のニーズをつかむことはマーケティングの専門家に任せることではない。
どんな時代が到来しても変わることのない普遍的な3大ニーズが存在する。
あなたの会社として、その3大ニーズのいずを満たそうとしているのか?その基本路線を決めるのは、経営者であるあなたの大切な決断テーマである。
その3大ニーズとは、
1.ディスカウントニーズ(安い)
2.スペシャリティニーズ(高品質な製品・サービス)
3.コンビニエンスニーズ(早い、便利)
私が子供のころ、家の近くに冴えない床屋があった。「近い」という理由だけで通っていたが、仮に臨時休業されてもあまり困らなかった。すこし歩けば他の床屋があったからだ。
こうした魅力の乏しいお店には普通「コンビニエンスニーズ」しか存在しないものだ。「近い」という利便さだけがウリモノで、他の取り柄はあまりない。
業績不振の会社にはこうした「コンビニエンス依存症」が多い。
例えば、「先代社長からのお付き合いで」というのも、その最たる例だろう。
しかし、私はコンビニエンスニーズに特化することを否定しているわけではない。年中無休24時間営業の「空いてて良かった」ニーズを充足したコンビニ店は、ものの見事に成功した。利便性もとことん追求すれば日本一になれる。
経営者としては、うちはどこに特化するのかという基本路線を決める必要があるわけだ。