★推薦図書★

私がつよい影響を受けた50冊 その3

私がつよい影響を受けた50冊をご紹介するシリーズの「その3

【カテゴリー2.人生の生き方を教えてくれた16冊】のつづき

12.『人間の魅力』ボブ・コンクリン(創元社) 29歳

初めて組織のリーダーになったとき、つまり小売店の店長になった時むさぼり読んだ。
人間関係はテクニックではなく人間そのものの魅力を高めることが大切であることには気づいていたが、魅力とは何か、魅力はどうすれば高められるかを知りたくて読んだ。
このころ、伊藤肇の『人間的魅力の研究』、田辺昇一の『人間の魅力』、扇谷正造のサラリーマン啓発シリーズ、それに島田一男博士の『女心』シリーズなどを読みあさっている。
こうして考えてみると20代は人生を暗中模索していたし、自分は一人前ではないというコンプレックスを抱えながら生きていたのは間違いない。

13.『成功哲学』 ナポレオン・ヒル 28歳

衝撃を受けた。
40年経った今読み返しても神聖な気分で読める本だ。
これで自分も成功できると思った。
高い教材や自己啓発講座で教えているような内容を2,000円の書籍で提供してくれる出版社には頭が下がる思いがした。
個人的に印象に残ったのは成功するために必要な13のスキルのなかに、「性衝動の転換」という項目があったこと。
性エネルギーは成功に欠かせないものだが、そのエネルギーを事業欲に転換できなければならない。
それができなけば性エネルギーの強さは暴走破滅に向かう元ともなる。
本当の勝負は40歳を過ぎてからだと書かれていた。
私はそれを誤って解釈してしまった。
男性は40歳ころになれば自動的に性エネルギーが事業エネルギーに向かうものであると思い込んでしまったのだ。
実際には全然そうではない。
それに気づいたのは50歳になってからだった。

14.『7つの習慣』 スティーヴン・コヴィー

40代でコンサルタント事務所を開業したころに発売され、すぐに読んだ。
「習慣改善にとても良い本ですね」といった感想を述べる読者がいるが、読み方が浅いといわざるを得ない。
そんな表層的な技法を取り扱った本ではなく、これはパラダイムシフトをもたらしてくれる本である。
まったく新しい生き方、価値観や使命といったものをベースに、自分らしい目的や目標を掲げ、それに向かって人生をデザインし直す生き方だ。
従って本書はサクサク読むような読み方ではなく、ひとつの章を一週間掛けて味わいつつ熟読玩味すべきものだと思う。
この本を読んでから約10年間、マンダラ手帳に出会うまで私はフランクリン・プランナーというシステム手帳を使い続けた。

15.『自分の時間』 アーノルド・ベネット ?歳

実に不思議なのだが、私の記憶では20代で読んだつもりなのだが、日本語の初版は1994年、つまり40歳のときになっている。
ちらにしても印象的な一冊だった。
古今東西の偉人たちは内なる敵、つまり、もうひとりの弱い自分と闘い、それに勝利した人たちだったことを知る。
強い自分と弱い自分、どちらも自分自身なのだが、強い自分がすこしでも多く表に出ているためには何をすべきか。
その答えは習慣にあるのだが、少しでも生産的な時間習慣を身につけるための手引きをしてくれたのが本書だった。
この本に出会う前に20代で読んだ『ラーキンの時間管理の法則』も印象深かった。
タイムマネジメントしないと仕事が回らないことに気づいたのは20代半ばだったわけだが、時間と立ち向かうスキルは一生ものだと思う。

16.『自分を鍛える』 ジョン・トッド 20代

『成功哲学』にも書かれていたことだが、結婚が人生の転機になることが多い。
才能ある若者が結婚を機に自分を鍛える生活から離れていき、凡庸な大人になっていく。
そんな先輩をたくさんみてきた
自分はそうなりたくないと思い、どうすれば自分をトレーニングし続けられるかを知りたくて本書を手に取った。
『知的生活の方法』の渡部昇一氏の翻訳と解説も秀逸で、三度読み返した。

<つづく>