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11月3日は「文化の日」

11月3日は「文化の日」

●11月3日は明治天皇の誕生日。いまでいう「天皇誕生日」なのだが、当時は「天長節」とよび祝日にした。
昭和に入ってから「明治節」と名前がかわったが、やはり祝日だった。
戦後の1946年(昭和21年)、11月3日に日本国憲法が公布され、平和と文化を重視する憲法であることから、この日を新たに「文化の日」と定めた。

●またこの日は「晴れの特異日」でもある。
かなり高い確率で晴れることから運動会や遠足、旅行や結婚式などの予定を入れやすい。
そんなことから私は「今年の11月3日は東京で文化的に過ごす」と決めた。

●まず朝の新幹線で東京へ。

今年10月にスタートしたばかりのS Work車両(7号車)に乗ってみた。
ビジネスマン向けの仕事専用車両で、大声でなければオンライン会議に出たり、携帯通話も許される。
キーボード打刻音も”お互い様”なので理解しあいましょう、という車両だ。
これも新幹線の新しい文化として根付くかどうか注目だ。

★新幹線 SWork車両
 https://jr-central.co.jp/ex/s_work/

●空席がかなり目立ったせいか車両内は無音。
快適に過ごすことができた。
ケーブルなどのグッズの無料貸し出しもあってありがたい。
移動中も文化的に過ごそうと、Prime Video で『世界を変えたテレビゲーム戦争』を観た。
夢中になりすぎて冠雪した富士山を見そびれてしまったほどだ。

●東京について真っ先に向かったのは銀座の歌舞伎座。
白鸚や愛之助らが登場する「吉例顔見世大歌舞伎」を桟敷席から堪能した。
コロナ対策で入場制限中とはいえ、客席の過半数が空いていたのには驚いた。
無論、かけ声も禁止とあってすこし物足りない気分だった
歌舞伎にかぎらず、今年何度かみたプロ野球もそうだが、空席が目立つとライブの高揚感を失ってしまう。
来年こそ満席を願いたい。

●2時間ちょっとの歌舞伎を楽しんだあとは、文化的な昼食を取ろうと考えた。
蕎麦文化の東京にあっては蕎麦の名店が多いのがうれしい
だが行きたかった店が休日ばかりであることに閉口し、結局、立ち喰いそば屋にした。
かき揚げ蕎麦を食したが、東京らしくしっかり濃い口の味付けだった。

●その後、八重洲ブックセンターで本を物色。
最近はリアル店舗で本を買うことが減っており、Amazon一辺倒。
しかも半分以上がKindle版ときているので、書店通いが激減した。
しかしこうして出向いてみると異質な本と出会う楽しみがある。
読書の秋にふさわしそうな随筆を二冊買った。

●以前は店内の二階にカフェがあったが、今回来てみると一階と二階がタリーズになっていた。
アイスコーヒーを飲みながら買ったばかりの本を読み始める。
歌舞伎座の売店で買っておいた新橋名物「切腹最中」を開封。
コーヒーとの相性は抜群だった。

●一時間後、友人と赤坂で待ち合わせがあるためタクシーで移動。
「コヒア アラビカ」という一杯2,000円するコーヒーの専門店で彼とビジネスミーティング。
みっちり50分、文化的なミーティングができた。
読むべき本も新たに三冊ほどみつかった。
それにしてもここのコーヒーと空間、気に入った。

★コヒア アラビカ
https://tabelog.com/tokyo/A1308/A130801/13013444/

●その後、その友人とタクシーで麹町へ移動。
別の友人が待つイタリアンのお店で合流した。
オーナーがイタリア人で、イタリアの家庭料理を出す予約が困難なお店らしい。
三人で二時間、コース料理と三種類のワインを堪能した。
イタリアの豊かな食文化と友人達との楽しい語らいで文化的な時間を過ごし、20時ジャストの新幹線で名古屋に戻った。

●それにしてもこの友人ふたり、それぞれが手土産を用意しておられた。
これが東京の文化なのだろうか。
それとも個人的な流儀なのか
私だけが手ぶらだった。
歌舞伎座の売店で「切腹最中」を大目に買っておくべきだった反省した。

●新幹線の車内でPrime Video の続きを観ていたら、イタリアワインが効いてきた。
目が覚めたら、新安城駅の通過を知らせるアナウンスが流れ、iPadの映画はすでに終わっていた。

11月3日を思いきり文化的に過ごしてみたわけだが、来年はどうしようか。