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悪くない「引き算」のアイデア

悪くない「引き算」のアイデア

●アイデア出しについて連日書いてきたが、「問題解決法」というアイデア出しは、日常のお困りごとを解決する発想法だ。

たとえば、目覚まし時計だけでは起きられない人がいる。会社への遅刻なら始末書かせいぜいで罰金で済ませられるが、もっと深刻な遅刻がある。たとえば、救急隊員や電車の運転士、パイロットなどは絶対に寝坊できない人たちだ。

●昔、遅刻が治らない社員に「修学旅行のときは早く起きれただろう。
毎朝そのつもりで会社に来い」と言ったことがある。だが、その社員は修学旅行も遅刻し、親の運転で宿に合流したという猛者だった。
目覚まし時計の2個や3個程度では絶対起きられない体質らしい。

●だったら、これはどうだろう。
「定刻起床装置」という。定刻になると布団が膨らみ、強制的に起こされる。しかも無音なので周囲に迷惑をかけない。気になるのはお値段だが、確実に起きられるのならこれくらい安い投資だ、と思う人たちもいるようだ。

★定刻起床装置
 ⇒ https://www.jreastmall.com/shop/g/gS001-112461/

●「あんパン」「いちご大福」「肉まん」「カレーうどん」「カップヌードル」などは従来からあったもの同士を掛け合わせた「アイデアかけ算」「アイデア足し算」によるものだが、「アイデア引き算」というのもある。

●観覧車から景色を引けば単なる高いところに行くだけの個室車。
観覧車を楽しもうという人にとって、景色がまったく見えない観覧車など、「外れ観覧車」ということになる。
だが大阪の枚方にある遊園地「ひらかたパーク」では、この外れ観覧車を目当てに行列ができるようになった。当たる確率(外れる確率)は10分の1。

★ロシアンルーレットならぬ「ロシアン観覧車」
 ⇒ http://toppa-creative-award.com/2016/hirakatapark/

●常識的に考えて、観覧車から景色を引いたらダメでしょ、となる
だが、そうした常識は私たちの一方的な思い込みに過ぎないことがある。観覧車でそれを証明した「ロシアン観覧車」だったらセミナーから講師の講義を引けば単なる同じ関心をもつ人の集まり。そんなセミナーをやるとどうなるか、というのも一つのアイデアになる。

●ひらかたパークでは「ロシアン観覧車」の想定外のヒットに気を良くして、「めかくしライド」もスタートした。
垂直落下マシンに目かくしして乗るというアイデアだ。こちらも大人気になったとか。
★「めかくしライド」
 ⇒ https://topics.tbs.co.jp/article/detail/?id=2686

●意外なところにヒットのアイデアが転がっている。「USJ」にやられっぱなしだった「ひらかたパーク」だが、どうやらアイデアの出し方を心得た仕事人がいるようだ。今度、USJの帰りにでも立ち寄ってみようと思う。

【新作YouTube】

新たなアイデアは、かけ算で創造しよう

ソフトバンクの孫さんは16歳で渡米し苦学しました。
少しでも学費を稼ごうと一日ひとつ発明することを自分に課したのですが、勉学が忙しすぎて一日15分しか発明時間がありません。
生きるか死ぬかを賭けての発明との戦いがあったわけですが、そのやり方がこの動画にあります。