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まさかあの商業界が・・・

●老舗経済誌「商業界」や「販売革新」等を発行する株式会社商業界。
私も以前、チェーンストアで働いていたことがあり、同社の雑誌を読み、セミナーにも参加するなど大変お世話になった存在だ。
その商業界が昨日、事業を停止し事後処理に入ったと報じられた。
負債総額は調査中とのこと。ピークの1996年には21億円あった年商が近年は9億円程度で推移していたという。

★商業界サイト → https://www.shogyokai.co.jp/
★Yahoo!ニュース
老舗経済誌「商業界」の出版元が休業へ、「週内に方針を決断する
→ https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200331-00010006-biz_shoko-bus_all

●「店は客のためにある」をはじめ、顧客第一主義の精神を説き続けた商業界創業者・倉本長治氏。
氏の教えは今後、どのような場でどのような方法で語り継がれていくだろう。毎年2月に行われる「商業界ゼミナール」は日本中の商業者たちが集う年に一度の一大イベントであり、聖地でもあった。

●奇しくも最新号の特集テーマ「アマゾン時代のチェーンストア理論」とあるように、インターネットによって商業者のあり方が大きく変わってきた。商人としての精神性よりも、テクノロジーやマーケティングスキルをもった方が勝つ現代の象徴として商業界がステージを降りることになった。

●このままでよいのか?
個人的には「イオンよ、セブンよ、どうして助けない?」という思いがある。彼らだって商業界で学び、大きくなっていったはずだ。
「ゼロ強時代」ともいわれる日本の小売業界に「商業界」という会社を救済する体力はなかったのだろうか。
あるいは潔く、商業界が大手小売業に助けを求めなかった可能性もある。小売大手からの救済申し出を断ったのかもしれない。真相はわからないがとても残念なことである。続報をチェックしたい。