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見込客発見 その3「紹介獲得スキルを高める」

Rewrite:2014年3月31日(月)

見込客発見で最も効果的な方法は紹介獲得である。しかも、次の二つの条件を満たした紹介がもっとも強い。

◇影響力の強い立場の人からの紹介
◇実際に使っているユーザーからの紹介

要するにクチコミの力を利用するものだが、紹介というクチコミをいかに引き出すかが営業の明日を左右する。そのクチコミは、自然発生を待っていてはいけない。自ら仕掛けてクチコミを引きだすのだ。次のような誤解はすぐに捨て去ろう。

◆紹介していただくためには、まずこのお客様をとことんフォローして製品のファンになっていただこう。
◆私という人間を信用していただこう。そのためにも、私はこのお客様に徹底してサービスしよう。

この考えでは、クチコミの力の半分以下しか期待できない。紹介を得るためには、紹介する側の人間真理を理解しておこう。まず、紹介したくなるタイミングについて考えてみよう。

1.購入直後(契約直後)
販売契約を締結して直後に紹介を得られれば最高である。なぜなら、購入を決定した直後の人の気持ちを考えてみるとわかる。その製品に対して、あるいは、あなたに対してもっとも強く惚れ込み、期待した状態にある。つまり、心はホットになっているのだ。「お仲間を教えてください」と言ったとき、友好的に協力してくれる可能性が高い。

2.購入した製品やサービスに満足したとき
製品であれば納品後、サービスであれば提供直後にクチコミになるタイミングがある。なるべく間髪入れないタイミングが良い。
多くの営業マンは、お客が製品やサービスに対して熱烈に惚れ込んでくれるのを待とうとする。だが時間をかければかけるほど紹介のタイミングは逸するものと心得よう。

契約はしていただいたが、まだ使ってもいないユーザーから紹介を得るなんて無茶な……」と思われる方も多い。しかし、製品を理解し、営業マンを信用してくれたから契約したのである。そのタイミングをとられて、営業マンは紹介を引き出さなければならない。

そんなことよりも大切な問題は、技術と仕組みである。
一例としてこんなやり方はいかがだろう。

<契約直後のとき>
「○○さん、ご契約ありがとうございます。きっとご満足していただけることと思いますし、そのために私も精一杯の応援をさせてもらいます。ところで、ひとつご協力願えませんでしょうか?」

「何でしょう?」

「この製品の魅力を多くの方にお伝えするのが私の仕事なのですが、これを普通の広告宣伝でアピールしても、お客様にはわかりにくいようなのです。出来れば、○○さんにとことん使って頂いて納得され、何ヶ月後かにご紹介願えれば最高です。しかし、まだ○○さんはご利用になっておられませんので製品のご紹介はできないと思います」

「それはそうだね」

「そこで、ご提案なのですが、私がこれからご連絡できる方6名のお名前を教えていただけませんでしょか」

「どういうことですか?」

「はい、まず私の方から、○○さんのお知り合いの方に製品パンフレットを郵送させていただきたいく思います。突然のお手紙では失礼になりますので、『○○さんからお名前をうかがってお手紙しました』とだけ書かせていただけませんか?」

「う~ん、それって紹介だよね」

「○○さん、まだ使ってもいないものを人にご紹介するのをためらわれるお気持ちはよくわかります。ほとんどの方がそう言われますから。でもご協力いただいて分かることですが、この製品を使う仲間が広がることで、活用の事例が広がったり、励ましあったりするなどの効果も大きいのです。お互い大人ですから、最終判断はその方にお任せして、○○さんには、郵便をお送りするかたのお名前だけ教えて下されば結構なのです」

「なるほどね」

「実はこちらに6名のリスト用紙がございまして、これをご記入下さった方に御礼として△△△をプレゼントさせていただいております。この△△△は、こんな魅力があり・・・」

となる。

この方法で6名のアプローチリストが手に入る確率は50%だとしよう。つまり、一人の顧客から必ず3名(6名紹介×確率50%=3名)の見込客が得られることになる。これは、熱心な製品愛用者による本当の紹介以上に即効性があり、実際のセールスにもつながる可能性が高い。

仮にこの営業マンが3名の見込客で一件決まるのなら、この方法だけで営業のサイクルは成立する。

営業目標を持っている人は、毎月のスタート時に次のことを明らかにしておこう。

◇今月の営業目標を達成するためには何件の顧客が必要か
◇そのためには何件の見込客が必要か
◇その見込客はどの方法で何人集めるのか

こうした一連の見込客発見方法の技を磨き、チェックすることが営業成果にストレートに反映されるはずである。

明日は、ある新聞販売店を例にとって広告宣伝費の考え方を確認しよう。

<明日につづく>