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友達を減らしたいU部長

アパレル会社で営業部長をしておられるU氏が先日のバレットジャー
ナル仕事術セミナーに参加された。終了後、何人かで駅前のスペイ
酒場に立ち寄り、パエリアとワインを楽しみながら歓談した。

その日のワイン談義は「友達論」になった。
友達は何人必要か、どんな友達が必要か、反対にどんな友達は要ら
いか、といった議論である。その話題をもちかけたU部長の最大の悩み
は「友達が多すぎること」。
心の底から整理整頓したいと思っておられるそうだ。
Facebookの友達は上限が5,000人だが、それはとっくの昔に到達し、い
までは毎年1,000人ぐらいを入れ替えているとU部長。

絶交しても構わない友達とはどういう人か教えてほしい。できれ
友達を減らすための具体的な方法も教えていただきたいという。
私は昔のメルマガを思い出していた。
中国古典にある「広絶交論」を書いた周の時代の劉峻はすぐに友人
絶交していた。劉峻はまず、人と人の交わりを大きく二種類に大別
ている。

1.「素交」・・・裸の交わり、正味の人と人のつき合いのこと。
2.「俗交」・・・何らかの利益を期待した交わりのこと。

そして2の「俗交」にも5種類あるという。

◇「勢交」・・・相手の勢い、勢力との交わり
◇「賄交」・・・儲かる相手とつき合う、あるいは金を出させる交

◇「談交」・・・マスコミなどとの交わりで、名声をあげ、自己宣
に期待する交わり
◇「量交」・・・相手の景気次第であっちへ行ったりこっちへ着い
りする交わり
◇「窮交」・・・首が回らなくなり、あそこへ行けば助けてもらえ
だろうという交わり

劉峻は「俗交」相手とわかると誰彼かまわず絶交宣言した。
おそらくU氏も「俗交」を減らしたいのだろう。だがビジネスで名刺交
換したり、ネットで出会ったりする相手は皆、「俗交」といってよい。
「俗交」が悪いわけではない。「素交」に発展する相手なのか、そ
とも「俗交」どまりの相手なのか、という問題である。

私はその場でスマホをつかい「友達をなくす方法」を検索してみた。
するとYahoo!知恵袋に面白い問答が見つかった。まずは投稿されてい
た質問がこちら。
・・・
友達をなくす方法を教えてください。ぼくは友達が多すぎます。友
付き合いに疲れました。友達を半分くらいにリストラしたいんです
自然に友達をなくす方法を考えてください。
・・・

ベストアンサーがこちら。
「ふざけるな、天狗が。」

こんな珍回答もあった。
「自分はホモだと告白すればいい」

私はU部長に申し上げた。友達の多い人の共通点はマメであること。
おそらくU部長も同様だろう。だから今後、絶交したい人には連絡をし
ないか、連絡があっても無視していれば、自然に連絡が来なくなる
積極的に絶交する必要はなく、縁が薄くなるのを待てばよい。

だが、U氏の悩みはもっと深刻で、特定の何人かはそうしているにも
関わらずコンタクトがあり、困っているという。
そこで私は積極的に嫌われる方法もご提案した。私自身は一度も使
たことがないが、こんなことをされたら相手は去って行くだろう。

・平然と約束を破る
・影で悪口をいいまくる
・事業で失敗したので金を貸して欲しいと頼む
・ネットワークビジネスに勧誘する
・金を貸して催促しまくる

昔から友達をなくしたければ金を貸せ、という教訓があるほど「
交」相手はお金でトラブルとすぐ去って行く。