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予測出荷システム カウントダウン

今月シカゴに4店舗めをオープンしたばかりの「Amazon Go」は、レジなしコンビニ。
「無人コンビニ」と表現されることもあるが、実際の店内は補充スタッフや戸惑うお客に説明するスタッフなど、普通のコンビによりたくさんの店員がいるらしい。
(いずれは減るだろうが)

同社はこの「Amazon Go」を2021年までに店舗数を3000店舗ほどに増やすと報じられた。
まだ正式発表ではないものの、複数のメディアが伝えていることから信憑性が高い。
果たして3000店舗のなかに日本は含まれるのか、含まれるとしたらいつ頃なのか気になるところだ。

テクノロジーのかたまりのような「Amazon Go」だが、分かりやすいメリットは万引き被害。
出入り口や店内にあるカメラとセンサーによって万引きされる可能性がほぼゼロになった。

ふつうの店舗であれば監視カメラをつけて死角をなくし、万引きを防止しようとする。
それでも年間売上げの0.3~1.0%程度が万引きにあっているというから被害は甚大だ。

そこで監視カメラではなく、 AI カメラをつければ、AI が不審者の行動を見抜いてくれる。
しかも AI カメラがその場で店員のスマホに通知してくれるので被害を未然に食い止めることができる。
そういうカメラがすでに発売されている。

さて、印刷、電気、自動車、インターネットなど、ひとつのテクノロジーの発明・発見がその後の世界に大きな影響を与えることがある。
それを GPT(Global Purpose Technology)というが、AI やディープラーニングもまさしく GPT になるだろう。

近い将来、 AI が私たちの買物を変える可能性が高い。
そもそも、買物に行かなくてもよくなるかもしれない。

「秋が深まってきたな、秋と言えば食欲だなあ」と思ったその日に、アマゾンから荷物が届く。
あけてみたら上海ガニと松茸と新そば。
「あれ、頼んでいないのに。でも欲しかった。どうして僕の気分がわかるの?」といったことが起きる。

規則正しく買っている消耗品ならいまでも定期購入できるが、季節やユーザーの気分、体調などをネット上の行動から分析し、ふさわしい商品を選んで出荷することを「予測出荷システム」という。
これは2014年に Amazonが特許取得済みなのだが、Facebook はこの技術を同社のアカウントをもつ世界中のユーザーに応用しようとしている。

Facebook では、個人ごとの特徴を5万2000種類もの属性に分類し、高精度の予測分析を可能にするアルゴリズム「FB ラーナー・フロー」を開発した。

これが Facebook に実装されるとどうなるか。
ユーザーの投稿記事や「いいね」などの行動を解析し、購入したい商品や受けたいサービスを予測する。
それを販売業者と協力して、ユーザーが発注する前に商品の配送を準備しておくというのだ。
これが「予測出荷システム」で、将来は先回りして商品を送りつけ、要らない場合は受取拒否するか着払いで返品してね、となる可能性がある。
送料の問題もドローンや無人車の導入で軽減できるだろう。

私の場合、何を買いたいのか、何を食べたいのか、自分でも分からないことがある。
だが、AI が私の行動を解析して食べたいものを、受けたいサービスをピンポイントで的中させてくれる。
しかも先回りして発送の準備までしておいてくれるなんて凄すぎて、イメージがつかめない。
そんなときには、座して考えるのではなく現場を見に行こう。

時代の先端を見るのに最適な場所は展示会だ。

AI 関連の展示会としては来春4月3日(水)~5日(金)に開催される「第三回 AI EXPO」(東京ビッグサイト)は必須だろう。
→ http://www.ai-expo.jp/

私がサクッと調べただけでも年内に以下のイベントがある。
地方都市開催のものや業界特化型のものはまだまだたくさんあるのであなたも調べて会場に足を運んでみよう。

★日経 クロステック EXPO2018 10月17日(水)~19日(金)
→ https://expo.nikkeibp.co.jp/xtech/

★「ジャパン IT ウィーク」 10月24日(水)~26日(金)
→ http://www.japan-it.jp/

★12月のセミコンジャパンも注目
→ http://www.semiconjapan.org/jp/

★住宅関連はこちらをチェック
→ http://www.urban-innovation.jp/

今日はここまで。