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猫のサングラスをどう売るか

※実話ベースフィクション

「相談があります」とひとりの起業家が訪ねてきた。
矢橋さんという横浜の20代の女性で、彼女が売っているのは猫専用のサングラスや帽子らしい。
「そういう商品があるのですね?」
「はい、サングラスや帽子は珍しいですが、猫用アクセサリーというのは愛好家にとって人気アイテムです」

2年前に独立し、自社サイトや楽天市場で通販している。
猫好きが集まるサロンに顔を出したり、何人かの有力ブリーダーにも試供品を送るなどしているが、客単価が1,000円程度と安価なせいか、月間売上げは10~20万円程度と低空飛行が続いている。個人所得は売上げの半分程度しかないらしい。

「なるほどねえ、個人収入が数万円じゃ辛いね。で、今後はどんな作戦を考えてるの?」と私。

矢橋:結婚を考えている彼氏が100万円出資してくれることになりました。その資金を有効につかって販売店を増やすことができないかと考えています。そのご相談で参りました。

武沢:販路はリアル店舗かネット店舗、どちらを中心に考えてる?

矢橋:両方伸ばしたいのですが、この際、どちらでも構いません。

武沢:販売店を増やす方法は?

矢橋:紙の郵便かメールでの DM か、どちらがよいか、まだ決めかねています。

武沢:送付用のリストはあるの?

矢橋:ありません。ネットでコツコツ検索するしかないと思います

そこで私は次のような実例をご紹介することにした。

茨城県の株式会社メディカルプラザ(西川芳彦社長)は、動物病院専門の経営コンサルティングをされている会社。
西川社長ご自身もつい最近まで動物病院チェーン店を経営されていたが、後継者難を見越して事業を大手スーパーに売却。その後、いまの仕事を起ち上げた。

メディカルプラザのマーケティング戦略が優れている。

1.事業売却でまとまった資金を得たので、ランチェスター勝者の戦略をとっている。
具体的には、

-1.全国どこでも問合せ・相談には無料で出向く
(交通費や相談料は一切もらわない)
-2.コンサルティング料も完全成功報酬
(事業承継がうまくいったときだけ報酬をもらう)
という顧客本意の営業戦略

2.狭い業界なので、日本中の動物病院をデータベース化し、マーケティングに活用する

いま動物病院の最大の問題は「事業承継」だという。
そこで情報誌の発行を始めた。
2018夏号で Vol.8となる A4サイズ28ページものの情報誌には「動物病院の事情承継を考える」とある。
日本国内には約1万件の動物病院があるそうだが、ほぼすべての病院が同社の情報誌を受け取っている。

そこまで話すと、矢橋さんが前のめりになって質問した。

「メディカルプラザさんはどうやって日本中の動物病院のリストを手に入れたのですか?私も同じことはできそうですか?」

「できますよ。しかも簡単に」と私。

続きはあす。

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