やる気を高めたい

認識の見える化、思考の見える化、優先順位の見える化

クローバ経営研究所の登録商標である「マンダラチャート」は、中心核をもった3×3=9マス(A4用紙一枚)でアイデアを整理するもの。
頭の整理にとても効果的で、いろんな場面で使用できる。
たとえば、「春のゴルフコンペ」の幹事を任されたとする。マンダラチャートでやるべきことを整理するとどのようになるだろうか?

まず、中心核(ど真ん中)には「大成功!春のゴルフコンペ」と書く。具体的なテーマやスローガンがあればそれでも構わないし、イメージ画像を貼っても良い。

残った周囲の8マスはA マスから H マスまである。それぞれのマスごとにテーマをあらかじめ用意する。
おそらく次のようになるだろう。

A マス:コンペの日付、集合、タイムスケジュール
B マス:開催場所(ゴルフ場と二次会の店)
C マス:参加予定者(組数と人数)
D マス:費用予算(収支計画)
E マス:コンペ内容と景品
F マス:告知と集客の方法
G マス:表彰式と懇親会の運営
H マス:備品、その他

このようにすれば、幹事としてやるべきことを細大漏らさず計画することができる。経験者にこのマンダラチャートを見せて助言をもらうと、より良いだろう。

マンダラチャートに精通すると何かと便利になる。たとえば、経営計画を作るときにも使える。まず経営全体を一枚のマンダラチャートで俯瞰しておき、全体の強弱バランスなどを決めた上で個別計画に入るべきだろう。

そこで「年次レビューマンダラ」が役に立つ。
以下の内容はあくまで一例だが、書式をヒントにしていただきたい。
あなたのビジネスに応じてテーマを変更することをおすすめする。

A マス:前期の総括
・前期なしとげたこと、うまくいったこと
・うまくいった要因はなにか
・前期うまくいかなかったことはなにか
・今期、どうすればうまくいくか

B マス:今期達成する数字目標(大切な三つ)
・年商を10億円の大台に乗せる
・スタッフ生産性を2,500万円にする
・スタッフ平均給与を500万円にする

C マス:数字目標達成の鍵は
・顧客との接触回数、接触時間を前年比で倍増させる
・Web 刷新と Web 広告予算を売上の1%確保する
・1本あたりの教材開発人時を3割減にする
・強く目的意識を維持するウィークリーレビューの質向上

D マス:新しい事業の柱を育成する
・新メニュー、新サービスを毎月ひとつリリースする
・勤務時間の25%を開発にあてる計画とそのチェック体制
・前期導入した NPS(Web アンケート)の回収率向上

E マス:人材育成と評価・報償精度
・小規模企業であれば個人別育成・指導方針を書く
・教育のテーマ、時間、教材、書籍など
・成長をうながす評価システムについて
・人が採れない時代の求人戦略

F マス:自分自身の学び方改革、働き方改革
・良書を50冊/年読む。ビジネスの飛躍は知的覚醒から
・総労働時間2,400時間を超えて働かない
・使用時間を iPhone アプリ「MyStats」で管理する

G マス:財務・資金を強化するために
・税引後利益を1億円にし、期末自己資本比率60%達成
・(必要によって)増資に関する計画
・自己資金は平均月商の6ヶ月分以上を常時キープする

H マス:その他
・経営計画発表会について
・働き方改革について
・利益分配制度について
・社員旅行について
・社内コンパ開催について
など

やるべきことは何か、考えるべきことは何かをまず一枚のマンダラチャートで見渡し、構想を練るところから経営計画づくりを始めよう。
これは、認識の見える化、思考の見える化、優先順位の見える化作業でもある。
ひとりでやるもよし、マネジメントチーム全体で行ってもよい。

「がんばれ!社長」の経営計画合宿でも事前にこうした作業をやってきていだだくように内容を変えたところである。