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バフェット氏の判断について思うこと




ウォーレン・バフェット氏が経営するバークシャー・ハサウェイ社は1965年以降の50年間強で年間収益がマイナスだったのは、たった2回だけ。ネットバブル崩壊とリーマンショックの年だといわれている。
したがって、バフェット氏が何の株を買い、何を売っているかは投資家ならずとも世界から注目される。

今週の月曜日(2月27日)、そのバフェット氏が会見で、アップルの株を約1億2000万株購入したと発表した。
これによって同社は1億3300万株(約2兆1400億円)相当のアップル株を保有していることになる。バフェット氏は、アップルの CEO ティム・クック氏について「すばらしい仕事をしている」と賞賛。場合によってはさらに保有量を増やす可能性もある。

バークシャー社の保有銘柄は次のとおり。(2016年12月末時点)

1位 19.2% クラフト・ハインツ(加工食品)
2位 17.9% ウェルズ・ファーゴ(金融)
3位 11.2% コカ・コーラ(飲料)
4位  9.1% アイビーエム(IT)
5位  7.6% アメリカン・エクスプレス(金融)
6位  4.7% フィリップス66(石油)
7位  4.5% アップル(IT)
8位  3.0% USバンコープ(金融)
9位  2.0% デルタ航空(航空)
10位 1.8% チャーター・コミュニケーションズ(ケーブル TV)

会見でトランプ大統領について尋ねられ、次のように答えている。
「昨年11月8日の大統領選直前以降、株式に200億ドル相当を投資している。大統領については今後、国家の安全性や米経済の全般的な動向などを見極めた上で判断する」とした。
さらに、トランプ氏の政策の一部について見解の相違はあるものの、「米経済は今後4年にわたり、いかなる政権下であっても順調に推移する」と述べた。「たとえ年間の成長率が2%の伸びにとどまったとしても、米経済動向は良好」との考えも示した。

長期的には強気のスタンスながら、「株価の底値を見極めるのは非常に困難で、株式相場が直近でどう動くかは分からない」ともコメント。もしかしたら「あす20%値下がりする」可能性もあるとした。

また、アマゾン・ドット・コムのジェフ・ベゾス CEO を高く評価し、バークシャーが早い時期にアマゾン株購入に踏み切らなかったことについて「大きな商機を逃した」とも述べた。

★参照:ダイヤモンドオンライン → http://diamond.jp/articles/-/119575

バフェット氏と世界の資産家ランキングで抜きつ抜かれつのデッドヒートをしているジェフ・ベゾス氏を賞賛するあたり、バフェット氏の大らかな人柄がしのばれる。

ただ、個人的にすこし残念なのは「大きな商機を逃した」と過去形で述べている点。Amazon 株にはまだまだ商機に満ちていると私は考えている。むしろ長期の投資妙味という点では Apple より Amazonが上ではないかとも思う。

果たしてどうか、5年後(2022年)と10年後(2027年)に答え合わせをしたい。

★2017年3月1日株価  2022年3月1日株価 2027年3月1日株価

・Amazon 853ドル       ドル         ドル
・Apple 140ドル       ドル         ドル

<参考>
・Google 857ドル       ドル         ドル
・Facebook 137ドル      ドル         ドル
・Microsoft 65ドル      ドル          ドル
・テスラ 250ドル       ドル          ドル
・アリババ 104ドル      ドル         ドル
・バークシャーハサウェイ 177ドル   ドル     ドル